days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Survival of the Dead


急遽レイトショーを観に行けることになったので、さっさか行って来ました。
映画はジョージ・A・ロメロリヴィングデッド新トリロジー(になるのか?)の第2部、『サバイバル・オブ・ザ・デッド』です。
金曜21時15分からの回、117席のシネコンの小屋は私も含めて11人の入り。
男女比7:4でした。


前作『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』から何週間後という設定になっており、主人公の1人は前作にも登場とは事前情報で知っていました。
しかし前作での人物なぞ殆ど記憶に無いので分かるかな…と思っていたら、ご丁寧にも前作の登場場面もきっちりと紹介。
こういうのはありがたいものです。


さて映画は元州兵の野盗と化した主人公ら数人が、ゾンビの居ない孤島の存在を知り、そこで保守派一家と革新派一家の争いに巻き込まれるというもの。
保守派は「ゾンビは皆殺しだ」。
革新派は「ゾンビを飼いならせ」。
ゾンビの真実はラストで明らかになります。
さて続編が気になりますね。


前作同様に低予算で小規模の映画なので、ゾンビ破壊の描写はバラエティに富んでいますが、CGによる肉体破壊描写は少々チャチ。
それと世界規模の壊滅状態の筈なのに、相も変わらず田舎町での老人同士の争いという西部劇タッチが、せせこましさを誘います。
登場人物も恐らく30人くらい。
ゾンビも大群はなく、クライマクスもせいぜい20人くらいでしょう。
死霊のえじき』の人体真っ二つ再現描写も終盤に用意されていますが、やたら頭部撃ち抜きばかりが多く、全体に小粒な印象。
日本では映倫R18+。
北米では「Rated R for strong zombie violence/gore, language and brief sexuality」。
まぁどちらもそれぞれ妥当でしょうか。


しかし前作がいささかかったるく、また不自然な描写も気になったので、私はこちらの方が楽しめました。
相変わらず現代批判・人間批判に事欠かない含蓄のある内容ですが、面白いかどうかはまた別になります。
生真面目過ぎて面白みに欠ける気もしますが、飽きずにまぁまぁ面白かったです。
元々テンポがゆったりした監督ですので、90分という上映時間も丁度良かった。
暗い場面も多いのに、デジタル撮影の強みが出ていて映像はノイズが少なくて綺麗でした。
ホラー映画もフィルムではなくデジタル、しかもロメロのような巨匠までも使う時代になって来たんですね。


パンフレットは600円。
映画秘宝』のデザイナー/ライターの高橋ヨシキ、ホラー系に強い映画評論家の小林真里、ゾンビ手帖管理人の伊東美和らの文章に、巻末に字幕採録と、ファンには至れりつくせりのものでした。


日本版ポスターの方が、北米版ポスター(トップ画像)よりも大作っぽい感じですね。

珍しく日本版の方が良いな、と思いました。


続けて『レポゼッション・メン』も観ようかと思いましたが、ワールドカップのブラジルvsオランダ戦を観る為に帰宅しました。
ブラジルはまさかの敗戦ですか。
でもやはり個人技中心サッカーの限界が前回同様に出たように思います。
オウンゴールは母国で非難轟々でしょうな。
物騒なことにならなければ良いけど。