days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole


映画の日だったので、フルCGアニメ映画『ガフールの伝説』レイトショウに出掛けました。
最寄のシネコンでの21時35分からの回は、30人ほどの入りです。


声優陣は豪華。
ヘレン・ミレンヒューゴ・ウィーヴィングアビー・コーニッシュサム・ニールデヴィッド・ウェンハムジェフリー・ラッシュジム・スタージェスリチャード・ロクスバーグと、主にオーストラリアのキャストを中心に、イギリス勢が紛れています。
映画のロケハンはオーストラリアで行われ、映画自体もオーストラリアとアメリカの合作となっています。
3D映画で立体感、奥行き感がかなりあり、色数が豊富で質感も物凄い超美麗高画質。
こりゃ、Blu-ray Discは高画質盤になりそう。
それは良いとして、最大の問題は国内では吹替え版上映が殆ど、字幕版は関東では桜木町と川崎の2館のみなのです。
今回は最近の3D-CGアニメ大作の例に漏れず、吹替え版鑑賞となってしまいました。


観たい映画が観たいフォーマットで観られないという悲劇。
聴きたい名優たちの声が聴けないという無念。
来年早々に出ると予想されるDVD/BDは英語音声&字幕も収録されるでしょうが、その観たいフォーマットに最初に触れられるのが劇場での大画面でないというのが残念。
あぁ…


さて映画はというと、原作小説は全く知らなかったのですが、キャスリン・ラスキーの児童文学シリーズ。
人類が絶滅した遠い未来、フクロウが高度な知性を持っているという世界が舞台となっています。
そこでフクロウさらいにさらわれた主人公フクロウが、世界の均衡を危うくする狂信的フクロウ軍団の悪の巣窟を脱出し、伝説のガフールの勇者たちを探し出そう、という物語。
要はアクション・アドベンチャー映画なのですね。
しかも監督が『ドーン・オブ・ザ・デッド』、『300』、『ウォッチメン』などの、エログロなジャンル映画ばかり作ってきたザック・スナイダーですから、相当に異色と言えましょう。
映画自体は血こそ出ないものの、アクションの本気度はスナイダーらしいもの。
お得意のスローモーション&ハイスピードなアクション描写も普段のままで、笑ってしまいました。


映画はテンポも良く、期待していなかった分面白い。
特に前述したように映像は超一級品です。
羽根や水、炎などの質感が素晴らしいし、立体的。
フルCG映画もここまで来たか…と思ってしまいました。
まぁ、『アバター』でも思いましたけれどもね。
音楽も正統派スコアで絶品。
デヴィッド・ハーシュフェルダーって、『シャイン』や『エリザベス』くらいしか印象に無いのですが、こんなスコアが書けるんだと驚きました。
と、面白い箇所、良い箇所はあるものの、長編のダイジェスト版を観たような印象で物足りなく感じました。
映画は長ければ良いというものでもありませんが、このスケールが大きく、盛りだくさんの内容で100分は短かったのでしょう。
もう少しゆったりと観たいと思いました。
観客に子供も想定しているからなのでしょうが、子供には少々怖いでしょうし、大人には物足りない。
結果的に中途半端な出来になったと思います。