days of cinema, music and food

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Steve Winwood "Chronicles"


先日書いたデュラン・デュランの『ノトーリアス』のヴィデオ・クリップ(VC)。
ご紹介したVCはお金は掛かっていなさそうですが、撮影や編集も含めて非常にクールでカッコ良いんですよね。
でもこれには元ネタがあったのです。
それがスティーヴ・ウィンウッドの大ヒット・シングル曲『ハイヤー・ラヴ』。
この世は酷いものだけれども、僕は高貴な愛を探すんだ、といった内容の歌です。
私もこの曲でウィンウッドを知ったのでした。
ウィンウッドって16歳でプロデヴューし、トラフィックに参加したり、エリック・クラプトンとのブラインド・フェイスを結成したりで、アルバムのジャケットやバンド名は知っていても、聴いた事は無かったですからね。
リアルタイムで知っている人も多いのでしょうが、こればかりは致し方ありません。
で、この2曲のVCを改めて見直して比較してみましょうか。

  • Notorious

  • Higher Love


どう、そっくりでしょう?
どちらもナイル・ロジャースがギターを弾いているからなのか…ってそんな訳は無いでしょうが。
恐らくどちらも同じ監督だと思われます。
ひょっとしたらデュランのは意図的な真似かも知れません。
だって『ノトーリアス』=『悪名』だから(^^;
facebookでこれらVCへのリンクを貼ったら、take51さんが「初めてPVを見ましたが曲とイメージが違ったことも衝撃でした(笑)」とコメントされていました。
VCって曲のイメージをかなり固定化するので、諸刃の刃ですよね。
どんなイメージだったのでしょうか。
後者はチャカ・カーンもコーラスで参加していて、VCにも登場していますね。
懐かしいなぁ。


で、YouTubeで関連動画として挙がっていたので観たこの曲も懐かしかったです。


これもヒットしましたね。
この曲はウィンウッド初のベスト盤『クロニクルズ』に収録されたもので、5年前の1982年の曲をセルフカバーしたものなのです。
で、原曲はこちら。


随分とシンプルですね。
パーカッションが強力で分厚い音の1987年版に対して、こちらはずっとシンプルです。


と、そんなこんなで私の中で盛り上がって来たので、これはCDを買わねばとついつい『クロニクルズ』を熱帯雨林さんに注文してしまったのでした。
1980年代のポップスは今聴いても音質が良いものが多いので、オーディオ的にも期待です。
まぁ、先日のデュランのような例もありますけどね。
で到着したら、何年か前に一部で話題になっていた高音質CDのSHMCDではないですか。
ほう、どんなものかねぇと、除電してから再生してみましたよ。


おおっ、これは良い!
音に厚みがあって、パーカッション類も生々しい音が結構あって。
ウィンウッドのソウルフルなヴォーカルも、センス良いキーボード演奏もばっちり楽しめてしまいます。
元の通常版CDの音質は、当時高校の同級生だったNM宅で聴いて以来(しかもLPだったような…)なので分かりませんが、これは買いですね。
但し、高域がやや大人しめなのは、ウィンウッドのセンスのようです。
よって耳に突き刺さるような音は皆無。
聴き心地が良いので、ついついヴォリュームを上げてしまいました。
上記2曲だけではなく、全体にウィンウッド「らしさ」を感じられたと思います。
聴き易いポップスでもR&B色を消化した曲と歌と演奏。
多少のアレンジはアルバムごとに変わっても、自らの持ち味を確立しているという点で、ヴァンゲリスを思い出してしまいました。
大衆性があっても頑固なミュージシャンという意味です。


しかしSHMCDは驚きでした。
ちょっと色々物色してみますか。
久々にCDで散財しそうだなぁ。


クロニクル

クロニクル