days of cinema, music and food

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Yes "Yessongs"


先日のスティーヴ・ウィンウッドスティングと、よもやのSHMCD購入ラッシュです。
ハイ、今度は超懐かし盤を購入してしまいました。
プログレッシヴ・ロック、略してプログレの大御所イエスの大傑作ライヴ・アルバム『イエスソングス』です。


オリジナルのLPが発売されたのは1973年。
3枚組という物量でした。
当然ながら後にされており、私も友人から借りて20年程前に聴き込んでいます。
曲は有名なものばかり、メンバーも黄金期とあり、繰り返し繰り返し聴いたものでした。ヴォーカルはジョン・アンダーソン、ベースはクリス・スクワイア、ギターはスティーヴ・ハウ、キーボードはリック・ウェイクマン、ドラムスはアラン・ホワイト。
残念ながらビル・ブラッフォードが抜けてしまい、その後釜がホワイトなのですが、このアルバムでは『パーペチュアル・チェンジ』と『遥かなる思い出/ザ・フィッシュ』でのみ、ブラッフォードが叩いています。
なのでかろうじて黄金時代メンバー唯一のライヴ・アルバムという訳です。
当時はスタジオ盤の『こわれもの』『危機』と傑作を連発し、イエスサウンドも固まった頃。
しかも本アルバムはそのどちらのアルバムからの曲も入っており、さらに『スターシップ・トゥルーパー』もアンコールで演奏されています。
しかもアレンジはスタジオの音をほぼ正確に再現されたもの。
あれだけ複雑で難度の高い曲をこなしてしまうのも凄い。
彼らの演奏力の高さも知る事が出来、且つイエスのベスト盤とも言えるアルバムになっているのです。
収録時間は130分もあるので、これはライヴをほぼ丸ごと収録したものと言って良いでしょう。


今回購入したSHMCD盤は紙ジャケット仕様。
イギリス盤LPを完全再現、帯は当時の日本盤を再現したのが売りになっています。
となると、当然ながらロジャー・ディーンのアートワークが小ぶりになったものの、楽しめる訳です。




封入されているライナーノーツを読むまで気付きませんでしたが、ちゃんと物語になっているんですね。
迂闊でした(^-^;


先に書いたようにLPでは3組だったものがCDでは2枚組になっています。
個人的にはこれでOK。
CDは昔のLPちっくに紙袋内のビニル袋に収められています。

うーん、盛大に静電気を帯びていそう(-_-;
こりゃ除電は必須ですね。


写真集も縮小版が復刻されています。


メンバー皆、さすがに若いなぁ。


充実の解説書。

残念ながら記名でないので、誰が書いたのやら…。
内容が面白いだけに少々残念。


録音はさすがに古さを否めません。
全体にいささか腰高な印象も否めませんが、先のSHMCDと比較するのは酷というもの。
しかも20年前のCDとの比較も出来ませんが、これならば十分に聴けますという音質でした。
それに何より、楽曲と演奏の素晴らしさ!
プログレと言うと「長い・暗い・ややこしい」の三重苦という笑い話がありますが、長くてややこしくても、明るくて覚えやすいキャッチーなメロディなので聴き辛さは皆無。
変幻自在でアクロバティックなサーカスを楽しむのに近いです。
ジョン・アンダーソンの神のお告げのようなヴォーカル、クリス・スクワイアのコーラス&力強いベース、フォークもロックも何でもござれなスティーヴ・ハウのギター、変幻自在なリック・ウェイクマンのキーボード。
アラン・ホワイトの力強いドラムスも悪くありません。


数多いイエスの楽曲の中で1番好きなのは『燃える朝焼け』。
ヴィンセント・ギャロの監督&主演作品『バッファロー'66』予告編にもイントロが使われていましたね。
耳にされた事のある方も多い曲だと思います。
前述した『こわれもの』に収録されており、本アルバムでも緻密なのにスタジオ版をパワーアップさせた演奏が素晴らしい。
こちらの演奏はアンダーソン、ブラッフォード、ウェイクマン、ハウでのライヴからです。

この演奏も好きですね。
でもやはり、ベースはジェフ・バーリンの粘っこい演奏ではなく、クリス・スクワイアのゴキゴキしたプレイと、彼のコーラスでないと、とも思ってしまいます。


全てが素晴らしい傑作アルバム。
お勧めです。

イエスソングス(紙ジャケ SHM-CD)

イエスソングス(紙ジャケ SHM-CD)