days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

レストラン ロオジエ@銀座


映画鑑賞後、銀座に移動してエノテカなどをぶらぶらし、ロオジエに。
ここは以前、予約しようとして取れなかった店です。
しかしそんなことに気張らず、食事を楽しみましょう。


18時に入店すると、先に来ていた客は4人連れの家族のみ。
常連らしく、お喋りで大盛り上がりしていました。


高級フレンチの例に漏れず、料理の写真をパシャパシャ撮る雰囲気ではなく、また私も普段よりも一層食事に集中(愉しむ、とも言い換えられます)したかったので、今回はお皿の写真は勘弁を。
一つ言えるのは、パリの三ツ星レストランを思い出す、ということ。
それはドアから一歩入ってからの雰囲気、店のスタッフの対応、店内のインテリア、食器、そして何よりも料理。
人それぞれだとは思いますが、とにかく私は食事を堪能出来ました。


店内は緑と黄色で統一されており、それは食器も同様。
お店の方に訊いたところ、現在のシェフの意向だとか。
店名の「L'OSIER」は仏語で「柳」の意味。
お皿の紋様は柳をイメージしたものだそうです。


ここはコースではなくアラカルトが良いとのことでしたので、迷わず私もアラカルトにしました。
いきなりデザートが出て来て嬉しい。
キールロワイヤルも美味しく頂きました。


前菜はフォアグラのテリーヌ。
魚はオマール海老。
肉は子豚のロースト。
どれも大変美味しかったのですが、特筆すべきは子豚のロースト、ポレンタ添え。
皮はパリ、肉はジューシー。
ポレンタもとても美味しかった。
これは本当に食べて良かったと思える逸品でした。


パンはバスケットで持って来てくれ、全8種を制覇。
えぇ、パンで撃沈したパリのランブロワジーの悲劇が脳裏を横切りましたが、ここは日本。
まさかパリのようにデザート波状攻撃は来ないだろうと、勝手に高を括っていましたが…そう、この店は本格志向なので、そんな根拠の無い楽観予想は撃破されました。


肉の後にチーズを食べたのもダメージがありましたが、デザートは三段構えで来ました。
どれも意匠を凝らした可愛らしいものでしたが、いやはや、いささか食べ過ぎました。
幸いにもランブロワジーの悲劇は繰り返されず、食べ過ぎで歩くこともままらなない、などということにはならず、ほっと胸を撫で下ろしたのです。


サーヴィスも本場も三ツ星レストランを思い出させる、きびきびとしたもの。
但し、あちらの三ツ星でも、スタッフ同士が立ち話をしていたところもあり、三ツ星などというのはいささか当てにならないのも確か。
私が食事をした店の中では、ランブロワジーが一番サーヴィスが良かったのですが、ここはそこまでと言わずとも、安心して食事やワインを楽しめるお店だったと思います。


客層は見事にバラバラ。
20代半ばの男性独り、20代カップル(男性はジーンズにジャケット、「こんな格好ですみません」とはスタッフへの言葉)、初老のスーツ姿の男性&敬語の20代女性(同伴?)、女性3人連れ(友人同士)、女性3人連れ(母&娘2人?)、フランス人カップル(男性はジーンズ、席に着くとさっさかジャケット脱ぎ)、アメリカ人男性と日本人女性のカップル(男性はワインに弱そうでフロアマネジャーに質問攻め)。
唯一の個室には、どぶねずみ色スーツの男性8人が猫背で食事。
ビジネス・ディナーか、はたまたアシモフの『黒後家蜘蛛の会』のような、友人同士の定例会?


親しい者同士の食事は、観ていても楽しいですね。
中でもこういった場所でも臆することせずに賑やかに会話している家族って、普段から通い慣れているということなのでしょう。
何にせよ、店内は結構賑やか。
堅苦しさは無く、気楽にくつろいで食事と会話が楽しめます。
こういう雰囲気こそが、また来たいと思わせるのです。


さて、最後に面白い写真を1つ。
これは男性用トイレの洗面台なのですが、蛇口がそうめん流しでも出来そうな構造になっています。
思わず写真に撮って、記録に留めてしまったのでした。


とにかく楽しいお店でした。
ご馳走様でした。
そしてありがとうございました。