days of cinema, music and food

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カリートのやり方


またもDVD観てます。
お気に入りの旧作を観られるなんて、ホームシアター万歳!です。


さて、ブライアン・デ・パルマ監督&アル・パチーノ主演のギャング映画『カリートの道』(Carlito's Way)です。



舞台は1970年代半ばのNY。シャバに戻った麻薬ギャングの大物カリート・ブリガンテは、足を洗おうとします。かつての恋人とも再会し、ひょんなことから始めたクラブ経営でお金を貯めて、南の島でのレンタカー屋を夢見ます。カタギになろうとするカリートですが、周りはそうはさせてくれません。結局、ヤクザはヤクザ。自分のやり方で落とし前をつけようとするのですが・・・。


デ・パルマ&パチーノのコンビは、カルト映画となった『スカーフェイス』以来な訳ですが、正直言って『スカーフェイス』よりも好きです。
ただ、あちらにあった強烈さには欠けるのは事実ではあります。


それでも落ち着いた大人の映画としての佇まいといい、パチーノも含めた男優陣の芝居といい、東映ヤクザ映画のようなプロットといい、そしていざとなるとデ・パルマらしい華麗なる映像テクニックを駆使したサスペンス場面といい、見所満載です。
特にラスト40分はデ・パルマらしいけれんに満ちた映画的興奮があります。裏切り者への落とし前をつけ、それから何時何分発の列車で恋人と待ち合わせようと駅へ向かうカリートを、ギャングたちが追います。急げカリート!無事に恋人と会えるか!!


パチーノの彼にしては抑え目の台詞回し、親友役のショーン・ペンのあっと驚くメイクと演技、新進ギャングのジョン・レグイザモの上手さ。役者たちのレヴェルは高く、見所の1つとなっています。


最初に劇場で観た時は、やや平板に感じられました。
が、観る度に胸を打ち、感心し、感動し、好きになっていく映画です。そう考えると、若者向け映画とは違うのかも。
2時間半近くと長尺ですが、観ている間は豊かな時間を過ごせますよ。


You are so beautiful!