days of cinema, music and food

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a dance scene in ELIZABETHTOWN


先日観たキャメロン・クロウの新作『エリザベスタウン』に、素晴らしいダンス・シーンがありました。


10億ドルもの損害を会社に与えて、失意で自殺寸前のスニーカー・デザイナー(オーランド・ブルーム)の元に、父が急死したとの知らせが来ます。
父が死去した親戚縁者が大勢住むケンタッキー州エリザベスタウンに向かった彼は、行きの機内で知り合った超楽天的・前向きなフライト・アテンダントキルスティン・ダンスト)との出会いによって、喪失から回復への道のりをゆったり歩みます。


夫を亡くしていきなり未亡人となった母(スーザン・サランドン)は、ショックで自動車整備や料理、ダンスなどを始めてしまいます。
エリザベスタウンでは、彼女は夫を奪って西部に連れて行った女として扱われています。
そこの住民たちとはギクシャクした関係なので、長男を送り込んだのです。
しかし気丈にも告別式に現れてスピーチを行い、夫が好きだった曲に合わせてタップを踊ります。


ここの場面は感動的です。
お世辞にも上手いとは言えないタップですが、夫を想う気持ち、楽しかった夫とその生活を送り出す気持ちが良く表れていて、本当に素晴らしい。
彼女の気持ちの発露だけに留まらず、タップダンスによって街の住人たちの彼女への気持ちをも変えてしまうのです。


ミュージカルとかではなく、こういったドラマ作品でもダンスが素晴らしく扱われていて、ちょっと良かったのでした。