days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

新兵ライアンの救出


久々にホームシアターにて映画を堪能しました。
何せこのところ、昼間も遮光カーテンも引いて室温を上げないようにして、おせち料理の保冷庫と化していて、映画や音楽を楽しむどころではなかったのですから (-_-;


で、上映したのは新作『ミュンヘン』公開も間近のスピルバーグの問題作『プライベート・ライアン』(Saving Private Ryan)です。


プライベート・ライアン スペシャル・リミテッド・エディション [DVD]


戸田奈津子の字幕ではPrivate Ryanは「ライアン二等兵」となっていますが、舞台となっている第二次世界大戦当時のアメリカ軍では「Private」は「一等兵」と訳すのが正しいとか。最もこの誤訳は戸田奈津子のせいだけではなく、配給のUIP側の調査不足とも思われますが。かく言う私も、映画ファンサイトで知った訳です。


とまれ撮影・編集・音響技術の非の打ち所の無さは言うに及ばずで、これ以降の戦争映画のあり方=撮り方まで変えてしまった点でも、映画史に残る作品です。
さらにサウンド・デザインに関しては、その緻密さも含めて記念碑と呼ぶに相応しい。
それにしても購入当時の高画質(わざと映像を汚しているので異論はありそうですが)・高音質タイトルも、今見ると輪郭に付くノイズや、録音レヴェルの低さが気にならなくもありませんが、やはりDVDとして良く出来た製品だと思いました。


何度観ても問題だと思う、映画の構成や脚本のアンフェアさ、不出来さが気になりますが、スピ氏のシリアス路線ものの代表作なのは間違いありません。


・・・というのは当然として、この映画、個人的には鑑賞するのに覚悟がいる作品でもあります。
3時間近い上映時間もそうですが、まぁその、戦闘場面になるとイヤ〜な映像の連続ではないですか。
なので、きちんと最初から最後まで観るのは何年振りか。


で、本日の目当ては、後のスター候補生が何人も顔を出しているので、その確認及び再確認になります。
ヴィン・ディーゼルバリー・ペッパージョヴァンニ・リビシポール・ジアマッティ、それにタイトル・ロールの新兵ライアンにはマット・デイモン
最近の個人的ご贔屓ジアマッティはこんな役だったのね、というのが今回の収穫。
みんな、何だか初々しいのですよね。だからトム・ハンクストム・サイズモアの貫禄が引き立つのでしょう。
そんな中で、ジアマッティ1人が今と変わらずしょぼくれているのが可笑しい。
シンデレラマン』のキャラとダブって見えました。
こういった映画の見方も楽しいものです。


最近余り面白くないジョン・ウィリアムズの音楽の中でも、好きな部類に入ります。
やはりこの人、メロディ・メーカーとして群を抜いていますね。
ボストン交響楽団の演奏も、タングルウッド音楽祭合唱団の混声コーラスも美しく、耳に残ります。