days of cinema, music and food

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Framenco in Snowday


豪雪の中、親類が所属するフラメンコ教室の発表会に行って来ました。


トリの先生は残念ながら病欠でお休みでしたが、会場となったホールは悪天候にも関わらず満席。
私も生徒の皆さん(全員女性)の踊りを楽しませてもらいました。


フラメンコギター2人に、ヴォーカリストの男女が2人。
彼らの奏でる音楽、かき鳴らす音楽、哀愁を帯びた歌に合わせ、時に情熱的に、時に悲しげに、皆さん踊ります。
悲しさと言っても、ただ悲嘆にくれるのではありません。
悲嘆を力強く表現します。


20人くらいで一斉に踊ると、その足踏みの迫力あること。
ステージには板が敷いてあり、その上でヒールのあるフラメンコシューズが「ダ、ダ、ダンッ」と鳴ります。
一方、1〜3人で踊る人たちは、それだけのことがあります。
動きも優雅で、動きについつい目が行きます。


踊りが面白いのは、同じ振り付けの筈でも、動きにそれぞれ個性が出ること。
ある人はゆったり。ある人はキメキメです。
タイミングも微妙に違うのも面白い。


赤や黒などのドレスも華やかで、何度も出てくる人(つまり上手な人)は、その都度衣装替え。
さぞかし舞台裏は慌しいに違いありません。


曲も激しいものから、ゆったりしたものまで。
指先の動きなどは、特にゆったりした曲ではフラのそれを思い出しました。


親類は1曲のみ登場。
20人くらいで一斉に踊る曲での端の方で神妙にしていました。
まだ始めて1年とのこと。
上背もあってスタイルも素敵なので、上達して真ん中に陣取るようなことになれば、きっと目を引くようになることでしょう。


フラメンコを生で初めて観たのは、昨年のスペイン旅行のとき。
女性4組みのダンサーが順番に登場し、情熱的な踊りを見せてくれました。
印象的だったのは掛け声。
フラメンコってこういうのだったんだ、と思ったのです。
それも迫力があったのですが、実は彼女たちは前座でした。


真打の男女2人が登場すると、場の雰囲気がさっと変わります。
会場は緊張感と華やかさに満ち、視線がその一挙手一投足に目が釘付けです。


激しい足踏み。
美しい腕や手首、特に指先の動き。
特に男性ダンサーの細身の身体から発散させられる感情のほとばしりには、圧倒されました。
汗だくの髪を振り乱し、ジャケットとネクタイをはためかせ、緊張した肉体の隅々まで神経が行き届いていました。


人間の肉体の持つ表現力は凄いです。
そのとき、フラメンコはタップと指先の繊細で力強い芸術だと知りました。


残念ながら今日は撮影禁止だったので、スペインでの写真を上げておきます。