days of cinema, music and food

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Brokeback Mountain


ようやく近所のシネコンに来たので、『ブロークバック・マウンテン』を観て来ました。


これは前評判に違わず素晴らしい映画でした。
恋愛の苦しみや葛藤がきっちり描かれています。


カウボーイ同士が恋に落ち、1963年から約20年間の2人の関係が描かれます。
保守的な地方でゲイと知れたら、殺されてしまうかも知れません(現に映画の舞台となったワイオミングでは、ゲイのカウボーイ2人が殺された事件が最近あったそうです)。


雄大な自然を背景に似つかわしい、ゆったりと、淡々と進む映画は、劇場で観るに相応しい。どぎつく、素早いテンポが求められるテレビの小さい画面で観たら、きっと面白くないでしょう。


主演の2人は共に好演ですが、特にヒース・レジャーが素晴らしい。
寡黙な仕草の中に、心に秘めた想いと苦悩を込めて、強烈な印象を与えます。
対照的なジェイク・ギレンホールも良かった。やんちゃ坊主の雰囲気が出ていたと思います。
劇中で2人はそれぞれ結婚するのですが、それぞれの相手役も良かった。
特にレジャーの妻役ミシェル・ウィリアムズは、『スピーシーズ 種の起源』で美女エイリアンの子供時代が印象に残っていたくらいでしたが、今回は見違えるようです。夫が別の男と愛し合っていると知った苦悩を演じ切っていました。


心に残る恋愛映画ですが、現代の恋愛映画で愛し合う2人に試練を与えるとなると、これくらいハードルを高くしないと「試練」にならないのかも、とも思ったりしました。