days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Hotel Rwanda


以前書いたホテル・ルワンダ』をようやく観て来ました。


観に行って本当に良かった。
元から期待値も高かったのですが、それを遥かに上回る出来です。


ルワンダの部族間の対立による大量虐殺の中、1,000人以上もの人々の命を救ったホテルマンを、大好きなドン・チードルが好演。抑えた演技が素晴らしい。
主人公は4つ星ホテルの支配人なのですが、ホテルマンとしての知恵とコネを駆使して、次から次へと襲い掛かる難局を乗り越えていきます。


主人公は虐殺する側の部族。妻は虐殺される側である部族。
最初は妻子の命を救うつもりが、いつしか自分を頼ってやってくる人々の命も救うことになります。


直接的な暴力描写を極力避けながらも、人が人によって殺される恐怖を的確に描き、文字通り全編手に汗握ります。恐怖のさなか、なけなしの勇気と知恵で主人公ポールは必死に行動します。
人知れず、プレッシャーに押しつぶされそうになって、嗚咽する場面が胸を打ちます。


異常な状況下とは言え、人が人を殺す恐ろしさ。
観ていて胸が詰まりそうになりました。
このようなことを、人間は決して繰り返してはいけない。
だからポールの行動が強い感動を呼ぶのです。
この映画最大の教訓は、どんな状況でも決して人を殺したり差別したりしてはいけない、ということなのでしょう。


2時間もの間、映画は一瞬も弛緩することなく力強く進みます。
強力に推薦したい傑作です。