days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Rudy


先日ご紹介した勝利への旅立ち』同様、忙しいときの私のヒーリング・ミュージックのご紹介。
今回もジェリー・ゴールドスミスの傑作スコア『ルディ/涙のウイニング・ラン』(1993)サントラです。
この頃のゴールドスミスに珍しく、シンセ等の電子楽器を一切使わない、純粋オーケストラ・アルバム。
和やかで静かありながら、歓喜と元気にも満ちた素晴らしい作品です。
朝の通勤で聴いても、うるさくなくて聴き疲れしないのに、元気が出る音楽なんです。


映画は、小柄で高校の成績も悪かったルディ(ショーン・アスティン)が、一念発起して憧れの大学フットボールに挑戦するという物語です。
今どき珍しい、真っ当な感動青春映画になっていて、私自身の好感度もかなり高かったのでした。


テレビでもよく耳にする緩やかな1曲目『Main Title』は、巨匠の心優しいテーマ曲。
素朴で一途な主人公ルディの心情だけでなく、彼を応援する周りの人々を映しだす鏡でもあります。


この曲、盛り上がるところで2箇所ばかり、タクトを振るうジェリー・ゴールドスミスの声が聴こえます。
指揮者が思わず声を出すことがありますが、それです。
その声を消さずに残しているところが嬉しい。


この緩やかなメイン・テーマと、躍動感のある律動を配し、このアルバムは進みます。
クライマックスからラストにかけて流れる『The Final Game』について、ライナーノーツで本物のルディが書いています。
この曲の演奏終了後、オケのメンバーからスタンディング・オベーションが起きたと。


クラシックならいざ知らず、サントラ収録の場合はオケ・メンバーは皆自分のパート譜しか知らないのです。
実際に演奏されて曲の全貌を知ったときに、この曲の素晴らしさを実感したからに違いありません。


この曲で緊張と歓喜と興奮が最高潮となり、大団円を迎えてアルバムは静かに幕を下ろします。


ところで、ポスターとサントラ・ジャケット、ルディの向きが逆なのが面白いですね。


Rudy: Original Motion Picture Soundtrack

Rudy: Original Motion Picture Soundtrack