days of cinema, music and food

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Mission: Impossible III


夏の大作本命の1本、大スター、トム・クルーズ主演の『M:i:III』先々行上映に行ってきました。
18:40分からの回は、意外にも4割の入り。
今日・明日と上映回数が多いのと、夕食どきだったからかも知れません。


さてIMFのスーパーエージェントであるイーサン・ハントは、婚約者もいて幸せな私生活。仕事では一線を退いて今は教官をしています。ピカ一の愛弟子が拉致されたことから、救出作戦に参加することになります。


今までは『スパイ大作戦』どころか『トム様1人大作戦』だったのに、今回は結構チームワーク重視。
原典のテレビシリーズを意識しているのが嬉しい。
勿論、ラロ・シフリンの有名なテーマ曲と、作戦実行場面に『The Plot』が流れるのも、テレビを意識してのことでしょう。
フラッシュフォワードから始まる冒頭場面から始まり、リアリズムで進む前半1時間余は相当に面白く見せてくれます。


しかし後半、舞台が上海に移ってからは首を傾げたくなる展開。
いきなりの荒唐無稽なアクションと、肝心な場面はあっさり飛ばしての派手且ついい加減なアクション場面で、これがスーパーエージェントかと言いたくなります。
クライマックスもそれなりに面白いものの、もっとストレートな展開で良かったのではないでしょうか。


トム様はさすがに40歳過ぎに見えてきました。
悪役のフィリップ・シーモア・ホフマンは、如何にも楽しげな粘液質演技。但し出番がかなり少なくて残念です。後半なんかもっと活躍してもらいたかったのに。


監督はテレビシリーズ『エイリアス』のJ・J・エイブラムス
映画監督デヴュー作は面白い作品に仕上げましたが、所詮はテレビの監督でした。
矢継ぎ早の見せ場てんこ盛りは良いとして、後半の荒唐無稽な展開と全体の遊びの無さ(=ゆとりの無さ)、そして大画面をまるで生かしていない窮屈な印象は、まだ「映画」監督ではないことを証明しています。


2時間余、相対的にはそれなりに楽しませてくれるのですが。


IMF職員として、『ショーン・オブ・ザ・デッド』のショーンことサイモン・ペッグが出ていたのが嬉しいのですが、パンフレットでは黙殺されてしまって残念。
エージェント役のマギーQも良かったと申しておきましょう。


予告では『ユナイテッド93』とオリバー・ストーンの新作『ワールド・トレード・センター』という、2本の9.11映画が掛かっていました。
前者はアメリカ本国でも評判が上々、後者はスニーク・プレヴューで評判が悪いとか。
やはり予告で掛かっていたマイケル・マンの『マイアミ・バイス』は期待しているのですが、スクリーニングの評判が悪いとかで心配です。マイケル・マン久々の失敗作になるのかな・・・。