days of cinema, music and food

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Les Triplettes de Belleville


友人が貸してくれたDVD『ベルヴィル・ランデブー』を観ました。
アカデミー賞授賞式で観て以来、ずっと興味があったフランスのアニメ映画です。
新宿の単館上映だったので、ついぞ行きそびれてしまいました。


多少の可笑しさは覚悟していたのですが、そのグロテスクにデフォルメされたキャラクター・デザインが予想以上に強烈でした。
これはまず絵柄で好き嫌いが分かれそうです。


原題にもなっている「ベルヴィルの三姉妹」は主役かと思ったらさにあらず、後半になって活躍する老女たちでした。
主役は孫をさらわれたお婆ちゃん。
三姉妹は彼女を助ける、かつての人気歌手グループという役割です。
その三姉妹の食事風景がグログロで強烈。


ボロアパート近くの沼地に爆弾を放り込んで大量のカエルを捕まえます。
そのカエルの姿煮とか、オタマジャクシのポップコーンとか、カエル嫌いの人がみたら「げぇ〜」と言ってしまうような代物です。


グロテスクといえば、さらわれる孫だってそう。
ツール・ド・フランス出場の為に自転車こぎの筋肉を脚につけたその下半身は、貧弱な上半身に比べ異様な筋肉が付いています。
一番可愛らしいお婆ちゃんだって、左右の脚の長さが違うしね。


と何だかエライ映画なのですが、やはり主題歌は良い。
単調だけれども耳に残るメロディが明るく楽しく賑やかに。
そう、あのカエルを美味しそうに食べている老婆たちそのもの。


クライマックスは大活劇、4人の老婆たちを応援したくなります。


たまには変わったアニメでも、という向きには是非ご覧になってもらいたい作品です。
悪夢的な躁状態とひねくれたユーモアの混ぜ加減が面白い、活劇映画です。


意外だったのは、純然たるセルアニメではなく、かなりCGが使われているところ。
それもセル部分とは明らかに違うタッチで、背景などに多用されていました。


ベルヴィル・ランデブー / エディシオン・コレクトール (初回限定生産) [DVD]

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