X-Men: The Last Stand
『X-MEN』シリーズ最終章、『X-MEN ファイナル・ディシジョン』を観て来ました。
監督はブライアン・シンガーからブレット・ラトナーにバトンタッチ。
結果的に、互いに本作と『スーパーマン リターンズ』を交換した形になっているのが面白い。
監督交代は作品の雰囲気を大きく変えました。
養子で一人っ子でゲイなので、マイノリティへの視点が多分に大きかったブライアン・シンガーの前2作は重厚、悪く言えば重い仕上がりでした。
しかし今度は『ラッシュアワー』や『レッド・ドラゴン』などの無個性職人ブレット・ラトナーです。
ドラマ部分など殆ど無いに等しく、すかすかですが、早い展開に矢継ぎ早の特撮アクションと、娯楽映画のツボを押さえた仕上がりになっています。
これはこれで正しいアプローチなのでしょう。
大作と言えば2時間強が当たり前の中、1時間40分強と短いのも有難い。
それにしても、X-MENレギュラー陣の扱いの冷たさも、監督の思い入れの無さを象徴しているかのよう。
次々と災厄に見舞われます。
ご贔屓の悪役キャラ、ミスティーク役レベッカ・ローミンなんて、ヌード以外は活躍しないし(それが活躍かどうかは別として)。
前作で急に老けたように見えたファムケ・ヤンセンが、また綺麗に撮られていたのは良かった。
これまたご贔屓ウルヴァリン役ヒュー・ジャックマンは印象が薄かったのでした。
アンナ・パキンも、どんどん陰が薄くなるし。
シリーズはこれで打ち止めのようですが、ウルヴァリンやストームを主演にしたスピンオフも作られるようですし、まだまだメンバーとはお別れとならないようです。