days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Tranformers


スティーブン・スピルバーグマイケル・ベイの大作『トランスフォーマー』。
このコンビ、前作の『アイランド』はアクションのみ凄いものの映画自体の出来はあんまりでした。
マイケル・ベイだから・・・と思ったものです。
しかし今回は中々評判も宜しい。
さて、期待しますか。


まずはっきりさせておきたいのは、私はマイケル・ベイが嫌いだということ。
泣け、興奮しろ、とばかりに押し付けがましく自信過剰なマッチョ、しかし演出技術が付いていかない。
ドラマを描く技量もアクションを描く技量も、ハッタリだけ。
何故か世間では高評価のアクションも、テレビならいざ知らず、劇場の大画面ではめまぐるしいだけで具体的に何がどうなっているのか分かりにくく、結果的に盛り上がりや緊張感がまるでありません。
この人が人気なのは、テレビ画面で観るレンタル観客が多いからではないか、とさえ思えてしまいます。
要は監督としては実力不足なのに、映画自体が傲慢なのが嫌いなのです。


しかし世の中ハッタリでも通用するものです。
だからこの人に大作を任せる人が次々出て来るのでしょう。


スピルバーグは具体的に何がどうなっているのか、アクションをきちんと撮れる監督です。
その彼がベイを評価しているというのは、起用した責任とインタヴュー上の建前なんじゃないか、と勘繰りたくなるもの。
それくらい撮り方も才能もかけ離れています。


何気に鬼畜趣味という共通点が親近感となって起用した訳でもないでしょうが、今回に限って言えばスピルバーグがベイを監督に据えたのは正しかったようです。
無味乾燥なベイの個性が、騒々しい恋愛コメディとド派手CGアクションと相性が良いのです。
いや、作品としてみればそんなに素晴らしい出来では無い。
相変わらず騒々しく、特にクライマックスは何が何だか分からないところもあるし、特に脇役は個性に乏しい。
それでも前半は主人公のダメ高校生を演じるシャイア・ラブーフは光るところがあるし、インディ・ジョーンズの新作も期待させます。


このマイケル・ベイ作品に珍しく私が好感を抱いたのは(少なくとも嫌悪は抱きませんでした)、いつもの押し付けがましい「感動」が無かったからでしょう。
全体にコメディ・タッチで、下手な泣かせがありません。
ベイの好きな臭い「自己犠牲」の扱いも今回は趣向を変えていました。


話運びが下手なので分かりにくいところもあるし、観ていて納得のいかないところもあるのですが、ヒステリックな笑いとアクションのつるべ打ちで、夏休みの無内容ポップコーン映画として楽しめます。
日系人作曲家スティーヴ・ジャブロンスキーの音楽も頑張っていました。


シャイア君の相手役ミーガン・フォックスは、いかにも”色っぽい姐ちゃん”ですね。
モデル好きのベイらしい(^^;
おっぱいとお腹を嬉々として撮っている姿が目に浮かびます。
ベイって結構むっつりスケベじゃないか?