days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

I Am Legend


2日続けて「伝説」繋がりです。
ウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』初日に出掛けました。
午後半休して用事を済ませ、17時からの上映に駆けつけると、場内は30人程度の入り。
TOHOシネマ千円均一デーだったからか、友達連れの高校生の姿もありました。


さて映画はリチャード・マシスンの代表作の1つでもある『吸血鬼』『地球最後の男』の名前で知られる長編小説。
原題名は今回の映画と同じです。
タイトルの意味がラスト1行で分かるという、実に捻った作品だったのですが、これは傑作でした。
マシスンらしい捻りと皮肉が恐怖と一体となった、優れたホラー寓話だったと思います。


映画はウィル・スミスという大スター主演のメジャー映画会社が製作した大作ですから、原作のようなラストは望むべくも無いな・・・と思いきや。
意外にも、映画は原作に沿った展開で進みます。
ところがラスト数分、まさかそういうタイトルの意味だというオチにならないよな・・・と思っていたら、本当にそうなってしまったのですから。
ガッカリです。


高度な特撮やスミスの独り芝居、可愛いシェパードなど見所もありますが、この腰砕けラストがぶち壊し。
原作の持つ優れた寓意が消え、残ったのはありきたりのSFホラー映画になっていました。


それにしてもスミスって結構SF好きですよね。
個人的にも好きなスターですし、そういったところも好感は持てるのですが。
聞くところによると元々のラストを気に入らなかったワーナーが、撮り直しを命じたとのことですが、これだとスミスの自己満足映画とも受け取られかねません。
結局、何が言いたかったの?という映画になってしまいました。
最近の大作にしては珍しく、100分という上映時間は好感が持てたのですが。
それと廃墟のマンハッタンの描写。
これは観る価値があります。


うーん、実家に寄った際に、十数年振りに原作を読み返してみるかぁ。

アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫NV)

アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫NV)


後半に登場するアリシー・ブラガ
ソニア・ブラガと名前も顔も似ていると思っていたら、ソニアは叔母だったのですね。
シティ・オブ・ゴッド』の女の子だったとは!