days of cinema, music and food

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The Lord of the Rings: The Return of the King - Special Extended Edition


先週金曜の飛び石を休んで日曜まで4連休とし、「1日1枚(各作品は本編2枚組ですからね)」を合言葉に(?)、3部作を全て観終えました。
そう、やはり『ロード・オブ・ザ・リング王の帰還』は、いや、この3部作自体が偉大な大傑作でした。


第2部の冒頭が激しいアクション、しかも意表を付く場面から始まったのに対し、本作も意表を付く始まりです。
この不穏な空気が作品全体を立ちこめ、重量感満点。
中盤以降の怒涛のような大アクション連打に、指輪の仲間たちの友情に胸が熱くなります。


このシリーズが大成功を収めたのは、迫力満点の映像やアクションのつるべ打ちでありながら、その根底には常に登場人物たちの感情が流れていたからです。
ペレンノール野の戦いにおけるセオデン王の「DEATH!」。
黒門前でのアラゴルンの「For Flodo!」。


私が一番好きなのは、押し寄せるサウロン軍によってミナス・ティリス上層階に追い詰められた際のピピンガンダルフの会話です。
Pippin: I didn't think it would end this way.
Gandalf: End? No, the journey doesn't end here. Death is just another path... One that we all must take. The grey rain-curtain of this world rolls back, and all turns to silver glass... And then you see it.
Pippin: What? Gandalf?... See what?
Gandalf: White shores... and beyond, a far green country under a swift sunrise.
Pippin: Well, that isn't so bad.
Gandalf: No... No it isn't.


この場面のガンダルフの柔和な表情と台詞回しが忘れられません。
イアン・マッケランの演技も素晴らしい。


それでも最後に場をさらうのはやはりサム。
「I can't carry it for you... but I can carry you! Come on!」に涙した人も多いことでしょう。
この場面は何度観ても感動します。
ラストシーンもサムの幸せな姿で幕を閉じますし、彼こそが主題を象徴しているのでしょう。
絶望的な状況でも、決して彼が捨てなかったもの。
そう、「希望」という象徴を。


DVD-VIDEOはシリーズ通して高画質&高音質でした。
大音量でもうるさくなく、しかし重低音も響きます。
これも素晴らしい。
美麗な箱やメニューなども含めて、DVD-VIDEOの宝、傑作でもあるのです。


さて、取り敢えずは中つ国とはお別れです。
大満足の観劇の後は一抹の寂しささえ感じます。
それでも近い内に、またこの国を訪れることでしょう。