days of cinema, music and food

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Level 42 at Rockpalast


何故だか分かりませんが、このところベキベキと脳内でスラップ奏法のベースギターが鳴り響いています。
となったら、ハイ、マーク・キング率いるレヴェル42の出番ですね。
随分と前に書いたDVD-VIDEOですが(入手方法も左記リンクをご覧下さい)、ムラムラと観たくなったので深夜のホームシアターで視聴しました。


収録されているのは2つのライヴ。
曲目は次の通りです。

  • Zeche Bohum (29 October 1983)
  • 102 mins.
  1. Heathrow
  2. Dance On Heavy Weather
  3. Turn It On
  4. Love Games
  5. I Want Eyes
  6. Sandstorm
  7. Out Of Sight Out Of Mind
  8. Micro Kid
  9. 43
  10. Dune Tune
  11. Starchild
  12. The Sun Goes Down (Living It Up)
  13. The Chinese Way
  14. 88
  15. Are You Hearing (What I Hear)
  • Grugahalle Essen (13 October 1984)
  • 80 mins.
  1. Almost There
  2. Turn It On
  3. The Chant Has Begun
  4. Mr. Pink
  5. I Want Eyes
  6. Kansas City Milk Man
  7. The Pursuit Of Accidents
  8. Kouyate
  9. The Chinese Way
  10. The Sun Goes Down (Living It Up)
  11. Hot Water
  12. Love Games


上記に加えて、1984年時のインタヴュー(約6分)も収録されています。


1983年の方はインストゥルメンタル曲も5曲あり、当時発表していたアルバムと似た構成のように思えました。
1984年の方は、以前にもご紹介した大傑作ライヴ・アルバム『フィジカル・プレゼンス』と同時期とあって曲目も似ていますね。
深夜の視聴だったのでさすがに全曲という訳にもいかず、数曲聴きました。
いつものお気に入りは、『Almost There』、『Mr. Pink』、『The Pursuit Of Accidents』、『Love Games』といったところです。
どれもマーク・キングのスラップが冴えています。


1984年ライヴの中の数曲は、20年程前にTBSで深夜に放送していました。
当時の時点で既にレヴェルもポップス路線に進んでいて、そのファンだったというのに、初めて観たときは興奮しました。
録画して何度も何度も観直したものです。
上に書いた特に気に入っている4曲は、今思うとその放送で観たものですね。
書いていて気付きました。


ドイツPAL盤は、元の素材がテレビ放送用のヴィデオ撮影とあって、画質・音質はかなり悪いもの。
ギラギラした画調は解像度が低く、ディテールは走査線に埋もれてしまっています。
DVDプレイヤーのパイオニア DV-S737だと、PAL再生はプログレッシヴが出来ずにインターレース出力のみですので、まぁ仕方無いですが。
音は5.1chとステレオの表記がありますが、殆どモノーラルにしか聴こえません。
5.1ch再生を行うと、無用な残響音ばかり響いて各楽器の音が埋もれてしまうという、かなり最悪なもの。
ですのでステレオ再生を選択することをお薦めします。
音量を上げるとノイズが目立ち、また楽器のミックスバランスも良くない。
曲によってはブーンのギターとマイクのキーボードが聴き取りにくい場合も多い。
その分、フィルのドラムスとマークのベースという、破壊力満点のリズム隊はかなりバッチリ聴こえます。
マーク・キングのベースは最近の音色と違って、かなり太めでゴリゴリしたもの。
これがかなり聴きものとなっています。
1984年ライヴの方はステレオ音源もあるらしいので、リマスタリングしてもらいたいところではあります。


と、書きましたが、これはあくまでも140インチでの再生。
かなり品質が悪いのは確かですが、PAL再生環境は一般家庭ではPCのDVDドライヴが普通でしょう。
PCのディスプレイで見る分には、これくらいの質でも、まぁイケるのではないでしょうか。
それに大画面だと画質&音質の悪さが気になるとはいえ、汗がスクリーンやスピーカから汗が飛び散ってきそうな、エネルギッシュそのものの演奏は聴き応え満点です。
後のポップス路線に変わる前は、本当に白熱した演奏を聴かせてくれたことがよく分かります。


キングのベースは、決して弾丸切れを起こさないマシンガンのよう。

正確無比なリズムを叩き出しながら、小技も絡めて弾きまくります。
同時に歌も難なくこなすのだから、いつ観ても凄いとしか言いようがありません。


マイク・リンダップのファルセット・ヴォイスとキーボード。
こちらも正確無比な高速ドラムスを歯切れ良く叩く、フィル・グールド。
フィルの兄貴ブーンも、柔らかな笑みを浮かべながらギターをカッティングしていきます。
皆テクニシャンでありながら、バンドとしてのアンサンブルが素晴らしい。
偶然にも入手出来たPAL再生環境があって、本当に良かった。


と、短い時間ながら堪能したところ、マイク・リンダップが久々に復帰した、一昨年の再結成ライヴDVDも観たくなりました。


Retroglide Tour [DVD]

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リマスターで音質も非常に良く、超お薦め盤です。