days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

箱根温泉旅行(その1)


クリスマスは箱根に出掛けました。
平日なので道路も含めて、どこも空いているだろう、との目論見もありました。
それで成功でした。


箱根を訪れるのは、恐らく幼少時以来。
今住んでいるところからは高速を使えば1時間程度なのですから、いやはや近場だったのですね。
こんなに近いのならば、行く頻度も高くなりそうです。


10時頃に出発し、まずはカーナビ上で目的地として設定したのが、田むら銀かつ亭
高速も好調に飛ばし、富士山を横目で見ながら運転すると、到着は11時過ぎ。
駐車場は後1台しか空いていなかったので助かりました。
11時開店のお店は既に行列が出来ています。
寒い中、15分程待つと中に入れました。


ここを訪れる客の8割が注文するという豆腐かつ煮。
豆腐かつ煮御膳(1,800円)とロースかつ御膳(厳選黒豚:2,800円)を注文。
しばし待つと出て来ました。
豆腐かつ煮はこんな感じです。

豆腐の間に豚挽肉が入ったものを揚げ、それを玉ねぎの上でダシの中で煮て、卵でとじたもの。
豆腐自体もとても美味しく、また豚挽き肉を包んでいて、さっぱりと食べられます。
評判になっているだけのことはあると思いました。
ロースかつ御膳の全体像はこんな感じです。

こちらもヴォリューム満点。
ロースかつは肉の厚さが3cmはあったのではないでしょうか。
これ程分厚いトンカツは初めてです。
脂身も結構な量でしたが、肉も脂身も味が濃く、とても美味しい。
但し一度に食べられる量としては、これが限界でしょう。
これ以上大きくなると、胃もたれ起こす人も出てきそうです。


食事後に店外に出ると、既に長蛇の列が出来ていました。
開店前、もしくは開店早々の到着をお薦めします。
1時間以上待たされることはざららしいので。


腹も膨れたので、今度は以前から興味のあった博物館へ。
おもちゃコレクターとして高名な北原照久コレクションを中心とした、箱根トイミュージアムに向かいます。

まずは常設展示館へ。
建物自体は左程大きくないのですが、ずらり並んだコレクションにびっくり。
乗り物関係から、映画に登場するキャラクターなどの人形、果ては野球盤まで。
この人の収集基準は文字通り「おもちゃ」なのでしょう。


乗り物系を展示している部屋はこんな感じでした。

ガラスケースに囲まれた中心には、本物のバイクが置かれていました。
自動車だけではなく、飛行機、飛行船などもあり、どれも保存状態がとても良い。
材質なども年代によって違い、工業製品の歴史を見るようで興味深かったです。


幼少時に持っていて無くしたのと同じと思われる、チキチキバンバンもありました。

これ、結構高かったんだと思います。
折角両親に買ってもらったのに無くしてしまい、悲しい思いをしたものでした。


『007/ゴールドフィンガー』に登場するアストンマーチンもありました。
映画の題名に合わせて、劇中とは違い、このミニカーはゴールド仕様になっています。

その隣には、TVシリーズバットマン』に登場したバットカーがありました。
これは友達か誰か持っていたような気がします。


『禁断の惑星』のロボット・ロビーや、ミイラ男&大アマゾンの半魚人&吸血鬼ドラキュラといったユニヴァーサル映画のモンスター御三家、手塚治虫関連、ドラえモン関連など、色々あってとても面白かったです。
ここはカップルだけではなく、家族連れにもお薦めの施設ですね。


企画展示館は、打って変わって大人の雰囲気。

こちらは北原氏が感銘を受けたアーティストの立体物や絵などが飾られていることもあるようです。
いや、今回展示していた各アーティストの作品が、かなり大人向けのエログロ系のものもあったので、ちょっとびっくり。
興味深かったのではありますが、子供には見せたくない親も居そうです。
そんな中、キングコングをモチーフにした造形物もありました。

3匹の恐竜と戦う場面からして、ピーター・ジャクソン版『キングコング』なのは間違いありません。
間近で観るとかなりの迫力あるものでした。


そろそろチェックイン出来る15時近くですので、旅館に向かいました。
今回泊まったのは強羅花壇です。
車を預け、荷物は全て旅館に任せ、細いアプローチを進んで入り口から入ると、いきなり広くて開放感のあるエントランス・ロビーに出ます。
ソファに腰掛けてちょっと待つと、女将さんの施設説明が簡単にありました。
女将さんの案内でエレベータへ。
そこに向かう通路が圧巻。

高さ5メートルはあろうかという高い天井と、黒い御影石の通路。
その両方を和風でありながらモダンなガラス窓が繋いでいます。
これは見事な建築デザイン。
客を日常から非日常へと、一気に誘います。


今回予約したのは、露天岩風呂付貴賓室「葵」、という部屋。
確かに相当に立派です。
畳ベッドがある寝室手前から見ると、食事部屋、憩いの間、玄関、庭の露天風呂となります。

庭はこんな感じ。

遠くに山が見えます。

風呂自体はかなり小ぢんまりしていますが、家族が使う分には問題無いでしょう。
庭自体がとても広く、開放感があるのが嬉しい。
その他、サウナ部屋もありました。


備え付けのテレビ2台はどちらも液晶テレビ
憩いの間(居間?)にはDVDプレイヤーもあり、フロントで映画DVDを貸し出してくれます。


館内散策などしてから庭の露天風呂に入り、のんびりしました。
こちらは湯がぬるめで、恐らく40度くらいではないでしょうか。
猫舌・猫手・猫肌の私には丁度良かったです。


18時からは待ちに待った夕食です。
これがどれもとても美味しかった。


雲子豆腐の柚味噌。


いくら飯蒸し。

黒い器の内側に、非常に細かく切った柚皮が軽く散らしてあります。


八寸。

左上は赤貝の黄身味噌和え。
右上は自家製カラスミ大根。
下の皿は左上から時計回りで厚焼玉子、最中百合根、サーモン鳴戸巻、ローストビーフのミニアスパワ巻。
赤貝は特に好きでもない食材でしたが、これは初めて「美味しい!」と思いました。


帆立貝真丈。

蝋梅仕立、うぐいす菜。


途中で日本酒も頂きました(銘柄失念)。

辛口でとても美味しかったです。


刺身。

あおり烏賊、本マグロ、白身魚は失念しました。
醤油も刺身に合っていて、とても良かったです。


和牛ヒレ葛打焼。

青味大根とはじかみを添えて。
葛が肉の美味しさを閉じ込めていて、絶品でした。


魴唐揚南蛮酢。

ペコロスとパプリカを添えて。

蟹かぶら。

餡も美味しい〜。


鯛ご飯等。

赤味噌のお椀の中はしめじでした。


渋皮栗苺クリーム

最後は和風のあんこ+ホイップクリームの絶妙なスイーツ!
最後のシメとして最高でした。


ちょっとしたサプライズでクリスマスケーキのホール。

妻が事前に秘密でお願いしていたものでした。
美味しく有難く頂きました。
もちろん、半分ずつですが。


ここの旅館は食事だけでも取れるようですので、機会がありましたら行ってみて下さい。
雰囲気もとても良いですよ。


食後は部屋にマッサージ師に来てもらって、80分間の内半分以上は寝てしまいました。
こんな贅沢もそう滅多にあることではないもの。
寝る前に大浴場に行くと、誰も居ないので独占状態。
お湯は温泉の例に漏れず、かなり熱めでした。
寒空の中露天風呂に出て風呂に入ると、暗い中静かにリラックス出来ました。
上を見上げると、もみじの木の間には星空が閉じ込められていました。
映画『ライトスタッフ』の終幕、パイロットのチャック・イエガーが成層圏にまで飛び出し、雲間に宇宙を見た瞬間を思い出したり。