days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Mamma Mia!


あまぞん英国さんに発注していたユニバーサル作品のBlu-ray Discが到着したので、早速観るのであります。
何しろ日本語字幕収録な上に円高ユーロ安なので、1枚2,000円強で購入出来るのですから。
倍近い価格の日本版を購入する意義がありません。
PLAYSTATION 3でも問題無く再生出来ます。


さて今夜の上映は、日本では来月末劇場公開予定となっている『マンマ・ミーア!』。
ABBAの名曲をずらり並べた大ヒットミュージカルの映画版です。
エーゲ海に浮かぶ小島で、娘が自分の父親候補3人を結婚式に呼び寄せたことから起こる騒動を描いた喜劇は、高画質HD映像に相応しい。
まずは目を引くのが海の青さ!
これは凄い高画質です。
ノイズ感も少なく、色の鮮やかさが引き立ちます。
一方、屋内場面では解像度が落ち気味だったり、特撮場面が結構分かりやすくなったりして、HD映像によって瑕疵が目立つこともあります。
音はかなり良く、名曲カバーを楽しめます。


映画の内容はというと、他愛ないと言えばそれまでで、元の舞台がそうだからなのでしょうが、とっ散らかり気味で整理されていない感があります。
しかしスターたちが歌う楽しさで許してしまいましょう。
演技だけではなく、歌も上手いメリル・ストリープが娘の母親役なのですが、これが見事なまでに生活感のあるおばさんになっていて可笑しい。
しかし20歳の娘の母親にしては少々年齢が行っていて、あと10歳くらい若ければ違和感が無かったのではないでしょうか。
彼女の親友役ジュリー・ウォルターズクリスティーン・バランスキーも楽しく、特にバランスキーは『シカゴ』でも披露した喉は健在。
彼女の「歌い上げる」歌は本当に上手い。


一方の男性陣は少々ぱっとしません。
父親候補のピアース・ブロスナンコリン・ファースステラン・スカルスガルドらの中で、ブロスナンが一番出番も多く、見せ場もあります。
しかし彼の歌が本当に下手なので、よくぞミュージカル映画に起用したものだと、製作陣の勇気にある意味感心してしまいました。
ファースは持ち味を出しているし、スカルスガルドはハリウッド映画では珍しくコミカルな役だったのも楽しい。


娘役アマンダ・セイフライドは若いし美人だし、歌も結構上手い。
エンドクレジットでも歌っています。
本当は「Seyfried」は「サイフリッド」と発音するそうですが、憶えておきたいスター候補ですね。


スターを起用した男性陣は完全な当て馬で、これは元気爆発の女性賛歌の映画なのです。
だから時には卑猥で少々下品になっても、彼女たちがはちきれんばかりのパワーを発散するのは当然。
出来には正直首をかしげてしまうところもありますが、明るく楽しく笑える映画として、年末年始に相応しいのではないでしょうか。


製作総指揮にトム・ハンクスとリタ・ウィルソン夫妻が名を連ねています。
この夫妻はギリシア系一家の結婚式を描いた『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』を製作しているので、今回もギリシア繋がりですね。
リタ・ウィルソンがギリシア系だからなのでしょうけれども。


ところでマドンナのシングルヒット曲『Hung Up』は、ABBAの『Gimme! Gimme! Gimme!』をサンプリングしていたのですねぇ。
この映画を観ていて今更ながらようやっと気付きました。
このフレーズと、『ダンシング・クイーン』が耳にこびりついて離れません(-_-;

Mamma Mia!【Blu-ray】(2008)