Angels & Demons
『天使と悪魔』を観に行って来ました。
15時15分からの回、シネコン内でも最大の劇場は30人程の入り。
大ヒットと聞いていたけど、前作『ダ・ヴィンチ・コード』公開時の3年前の熱狂には程遠いということでしょうか。
近所の学校で感染者が見付かったという、豚インフルエンザの影響も多少あるのかも知れません。
さてロン・ハワード監督作品です。
彼の前作『フロスト×ニクソン』は佳作でした。
公開時に劇場まで駆け付け、観て良かったと思ったものです。
原作はとても楽しく読みましたが、細かい箇所は殆ど記憶にありません。
ただ映画版は原作同様に、ロバート・ラングドン教授は水泳しながらの登場だったと思います。
そしてラングドン・シリーズ第2作目『ダ・ヴィンチ・コード』で「ツイードを着たハリソン・フォード」と触れられていたように、今回の映画版ではツイードのジャケットを着ていました。
…などと細かいところに関しては思ったものの、概ね予想通りの映画。
そう、他の大作ロン・ハワード作品同様に、飽きないけれども面白みの無い映画。
2時間余楽しませてもらえますが、それ以上でもそれ以下でも無い。
ただ、『ダ・ヴィンチ〜』映画版よりも相当にアップテンポで、映画向けにかなり脚色しているのではと思いました。
あれ、小説ではこんな展開だったっけと思った箇所もちらほら。
アップテンポでがんがん進むのは結構として、謎は全てラングドン以下探偵メンバーがその場で解いてしまうので、観客は置いてけぼりです。
これは前作もそうでしたが、文章で読んで面白いものと映像にして面白いものは違う為です。
つまりはそもそも映画化向きではなかった、ということですね。
それでも文で読むのと映像で観るのとでは、各名所の存在感が違う。
ローマ市内やヴァチカン市国を舞台しているので、観光映画として楽しめます。
序盤に登場するパンテオンも含め、11年前に行った名所があちこち出て来て、私自身は楽しめました。
あの時は補修工事してたなぁ、などと思い出していたのです。
しかしその名所も、かなり高度なVFXが使われていました。
実際に撮影出来なかった所が多かった為でしょう。
トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー 、ステラン・スカルスガルドと役者は揃っていますが、まぁ無難にこなしていてそれ以上でもそれ以下でもありません。
アーミン・ミューラー=スタールは先月末に観た『ザ・バンク 堕ちた巨像』にも出ていました。
昨年は『イースタン・プロミス』でも観ましたね。
このところ、クライヴ・オーウェンといい、スタールといい、よく見る顔ですなぁ。
ハンス・ジマーの音楽は格調高く、且つスリリングで中々良かったです。