days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Mass Effect


Xbox360独占タイトルのSci-Fi RPGマスエフェクトMass Effect)』をクリアしました。
海外での発売は1年半以上前で、当時の海外レヴューも大絶賛に近いものでした。
ですから相当遅れての日本版にも期待値が高くなるのは当然でしょう。
結論から言うと、これは遊んで良かった。
ただ、日本版はせめて1年前に発売してもらいたかったです。
開発元のバイオウェアが本作リリース後にEAに吸収された為、権利関係をクリアするのに手間取った、などという情報もありますが、真偽の程は分かりません。
尚、『2』はPLAYSTATION 3とのマルチプラットホームで発売予定です。


作品世界は『宇宙大作戦スター・トレック)』の影響が強いようです。
宇宙に進出した人類は、異性人たちと連合を組んでいる時代。
その平和を乱すべく動き出した連合エージェントがいて、彼の軌跡を追いながら目的を探り、阻止するというものです。


ほぼメインクエストのみ進めましたので、15時間強で終了しました。
サブクエストもやり込むと、もっと時間は掛かるようです。
最近遊んだRPGというと当blogでも取り上げたFallout 3』ですが、こちらはあちらに比較すると自由度は低い。
というのも、あちらがフィールドをいつどこでも行けるのですが、こちらは場所に関してはその建物内とか地域とかに限定されるから。
しかし会話での台詞の選択によって展開が変わるのは面白い。
場合によっては戦闘を避けることも出来るようです。


主人公の軍人シェパードは、デフォルトでは白人男性でタフガイ風。
会話の選択によって、他人想いでなるべく無駄な血を流さずに進める理知的な主人公になるか、それとも冷徹で手段を選ばない主人公になるか、違います。
主人公の人物像が固まってくるに従って、相手の反応にも影響が出て来るようですので、ここはプレイヤーの方針や好みが出て来ますね。
私はデフォルトの主人公で、穏健派としてプレイしました。
エストの合間は、主人公が指揮する宇宙船内を回って、マメにクルーに声を掛けていたわったり。
はい、以下ネタバレですので、お読みになりたくない方は飛ばして下さい。








シェパードさんがマメマメなお陰で異星人女性と恋仲になってしまい、大胆にも迫られました。


迫られても、断れます(笑)。

私は断りませんでしたが。


ことの後、こんな台詞の選択まであります。

この後、ピコンという音と共に実績「すてきな恋人」が解除され、思わず笑ってしまいました。
ラヴシーンは、節度がありつつかなりセンシュアルな描き方になっていて、これは大人向けSFなのです。






以上、ネタバレおしまいです。


相手が喋っている間に自分の対応の選択肢が表示されるので、相手が喋り終わる前に選択可能です。
これによって会話のテンポが非常に良い。
何気に画期的なシステムだと思います。


物語は結構面白いのですが、容赦無く作品世界の単語がバンバン飛び交うので、かなり戸惑います。
ここで好き嫌いが分かれる可能性は大。
SFが苦手な人は、序盤だけで放り投げるかも。
逆に言えばSF好きには是非お薦めしたい。
用語集もありますし、それらを眺めながらゲームを進めるのも手です。
私は途中から読みませんでしたが、それでも楽しめました。


画面は全体にフィルムグレインを模したザラついた粒子に覆われています。
ムービーも同様。
これは映画を意識したのでしょう。
グレインはON/OFFが切り替えられますが、OFFにするとよくあるゲームに思えてしまうかも知れません。


日本ではRPGというとコマンド形式の戦闘が主流ですが、こちらは『Fallout 3』同様にTPS。
難易度はノーマルで遊んだら、場面によっては結構死にまくりました。
敵によっては弾丸や防具の選択は、重要な感じです。
ただ、本格的なTPSに比べると当たり判定も厳密ではないよう。
私はかなり楽しめましたが、ハードコア・ユーザには物足りない場合もありそうです。
今年海外で発売の『2』は、部位欠損も要素に加わり、より戦略的にゲームを進められるようです。
それとやはり、『Fallout 3』の影響もあったのでしょう。
ロボット相手だったら部位欠損もありでしょうが、人間相手はやめて欲しいなぁ。
このゲームには、そのような残酷さは不要だと思います。



物語や戦闘はかなり楽しめたのですが、システム周りは相当に粗い。
まず好きなときに保存が出来ない。
戦闘に入るとまず保存が出来ません。
ゲームオーバーになってやり直すと、下手すると随分前の保存箇所から再開になります。
これは避けたいので、私はマメに保存しました。
このゲームではマメマメ保存は必須。
何故なら、ムービーを飛ばせないから。
延々だらだらしたムービーは無いのですが、短くとも何度も何度も見るのは苦痛です。
ですからマメマメ保存はお忘れなく。
『2』では好きな箇所での保存とムービースキップは搭載してもらいたいものです。


それから武器などの装備のアップグレード。
普通は楽しい筈なのに、余り楽しくない。
弾丸などの効果が分かりにくいのと、部品類の整理画面周りが非常に悪い。
同じ種類のものはソート出来るなどしてくれないと、段々と装着などが面倒臭くなってきます。
もっと楽しいものであって欲しいですよね。


結構欠点や難点もあるのですが、それでもこのゲームは楽しかった。
本格宇宙SFで楽観的な映画が久しく作られていないから、というのもあったと思います。
ですからまず作品世界が楽しく、物語が楽しく、戦闘も楽しかったです。
最近には珍しく2周目をすることにしました。
今度は主人公をカスタマイズです。
職種や略歴なども選択出来、それによって戦闘スタイルもかなり変わりそう。
超能力での後方支援は楽しく無さそうなので、今回もやはりドンパチ出来る職種にしました。
スター・トレック』にも出演しているゾーイ・サルダナを意識して、その名もゾーイ・シェパードにしてみました(^^。


本格SFで黒人女性が主人公なんて観た事がありませんから、こういうのも良いだろう、と。
大体が白人男性が主人公と相場が決まっていますからね。
もっと美人に見えるように作り込めば良かったかな。
うーん、まだ序盤の序盤だから、作り直そうかなぁ。
でも気に入らないのは口元だけだし、ま、いっかという気もします。
右眉に過去の戦闘の傷跡があるのがお気に入り。
会話の選択も含めて、こういったカスタマイズが出来ることによって、主人公への思い入れが出来やすくなるゲームです。
『2』は、この『1』のセーブデータの引継ぎが出来る、つまり同じ主人公を続けて使える。
プレイヤーの感情移入を重視しているシリーズなのですね。
本作でも主人公の選択によって登場人物の生死が分かれたり、中々硬派な内容。
誰かが死ぬと後味悪い印象を持つのも、それだけ感情移入出来るように作られている証しですね。


Sci-Fi好きのRPG好きには、是非お薦めしたいゲームです。
TPS好きの方も、試しに遊んでみては如何でしょうか。


Mass Effect (マスエフェクト) (「ボーナスディスク」同梱) - Xbox360

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