"Gattaca" on Blu-ray Disc
随分と前に購入していたにも関わらず観ていなかったBDを観ることにしました。
私の大好きなSF映画『ガタカ』です。
この映画を好きな方も結構いらっしゃると思います。
相変わらずDVD-VIDEOでも持っていましたが、セールの際に迷いなく購入しました。
我ながら買い増しが多くなりますなぁ。
劇場公開当時は恵比寿ガーデンシネマで観ましたが、中々の入りだったと記憶しています。
プロットや当時の感想などはこちらをお読み頂くとしましょう。
久々に再会した映画はとても楽しかった。
内容は一般にはSFスリラーに分類されるのでしょうが、この映画の魅力は物語だけではありません。
細かい理屈は置いておく寓話で、理屈よりも優先された様式美が映画全体に貫かれていて、気持ち良い。
無機質でシンプルなインテリアや装置類。
フランク・ロイド・ライトの建物。
電気自動車の走行音。
そういった近未来SFでありながら、レトロな意匠が面白い。
ダブル・カフスのフレンチ・ワイシャツにダブルのスーツ。
アンティークな自動車。
弦楽器主体のマイケル・ナイマンの旋律。
製作費3,600万ドルだから低予算映画ではありませんが、見た目も音も簡潔なのです。
主人公イーサン・ホーク。
少女マンガから抜け出たような屈折したエリートのジュード・ロウ。
私が彼を最初に観たのはこれだったのですが、スターが現れたと思いました。
その後の活躍はご存じのことでしょう。
女神のように美しいユマ・サーマン。
ロウやサーマンの人間離れした美が、ハンサムだけれども親しみやすい雰囲気のイーサン・ホークと対照的で良かったです。
それにしても脇役陣がとても豪華な映画でした。
捜査官にアラン・アーキン。
主人公の父親にはイライアス・コティーズ。
上司には作家のゴア・ヴィダル。
清掃員時代の先輩にアーネスト・ボーグナイン。
ガタカの医師にザンダー・バークレー。
ブローカーに名探偵モンクことトニー・シャルーブ。
両親が会う医師にブレア・アンダーウッド。
当時有名だったのは、アーキンとヴィダル、ボーグナインくらいで、後はテレビの中堅どころで固めています。
しかしアンダーウッド以外は最近も映画やテレビで良く見る顔でもあり、見ていて楽しかったです。
BDの品質は、最近の映画に比べて特に素晴らしくはありません。
画は輪郭が気になるところも多いし、もう少しクリアだったら更に良かったのにとも思います。
それでも見ていて特に不満はありませんでした。
男性たちの着るスーツの布地が厚手だったり、携帯血液検査器がステンレスのようだったり、質感はきちんと伝わってきます。
音も派手な作りではないのですが、ナイマンの音楽や細かい効果音は映画の雰囲気作りに大きく貢献していますので、ここもきちんと再生したいですね。
特に映画のタイトルバックでの重低音は、最初にこの映画を観る人をびっくりさせたいものです(^^
プロデューサーの1人に、俳優でもあり監督でもあるダニー・デヴィートが名を連ねています。
最近は彼の顔も名前も、すっかりご無沙汰です。
悠々自適に暮らしているようです。
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