days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

嬉しい再会@BIODINAMICO(ビオディナミコ) 渋谷


映画を観た後はイタリアンでランチを取りました。
予約はOpenTableで取りました。
アメリカ旅行の際に使ったことがあるのですが、いつの間にか日本にも上陸していたようです。
今回行ったのは初めての店。
お目当ては…ソムリエの中井IVOさんです。


鷺沼にあったリストランテ・アルティが閉店して超ショックを受けてから早5ヶ月。
当時は記事も書いたものでした。


映画を観た後のランチをどうするか、妻にリクエストを尋ねたところ、「IVOさんはどこに居るのかねぇ」という話になりました。
Googleに「中井IVO」と入力して検索すると、あっという間に分かります。
ネット時代は凄いなぁ。
昔だったら見つからなかったでしょうから。
予約時にはIVOさん宛に一言メッセージもしたためました。


炎天下の渋谷を駅から徒歩10分弱。
この界隈を歩くのは数年振り。
裏通りの小さなビルの2階にお店はありました。
ドアに近寄ると、いきなり新しいヘアスタイルのIVOさんが出て来ます。
「びっくりして、嬉しくて、泣きそうです!」と仰ってくれました。
嬉しいですね。
何よりもお元気そうでした。
何でもこちらの店には客として通っていたとか。
その縁あってArti後はこちらに勤めることになったそうです。


白を基調とした小ぢんまりとした店内は、シンプルなインテリア。
客は他に4名ほど、私以外は全員女性でした。
親子連れは娘さんの誕生祝いをしていたようです。


こちらはトスカーナ料理専門店。
ワインは、妻によると最近流行っているらしいビオワインばかり揃えているようです。
IVOさん曰く「ビオワインでは(他店に)絶対負けない自信があります」。
飲んだことが無いので、とても楽しみです。


まずはスパークリング・ワイン

辛口好きな私でもかなりドライでした。
こういう暑い日は身体に染みて嬉しい。


前菜盛り合わせと白ワイン。


チーズやポレンタ&タコ・ミンチ、カツオなどなど。
10時の位置にあるのはプレスした腸詰。
食感がちょっと変わっていますが、とても食べやすく、かつ美味しい。
いや、全体にいきなり美味しいのですけれども。


にんじんのスープ&帆立と白ワイン。


ワインは冷たくありません。
ほんのり温かなスープを合わせてくれています。
にんじんスープは軽く塩をしていて、野菜の味が濃厚。
上に乗っている豚の背脂の甘みと一緒になって、帆立がまた美味しい。
思わず笑顔がにんまり出ます。


チーズソースの自家製フェットチーネと赤ワイン。


パスタはクラッシュされた黒胡椒が口にぱっと広がり、濃厚で美味しいソースを鮮烈にさせていました。
赤ワインとの取り合わせも良い。
ここまでビオワインは3杯。
どこか変わっている、初めての味だったのですが、ちょっとクセになりそうな美味しさ。
ゴージャスとは少々違うのかも知れませんが、料理もワインも全体に丸みがあって、優しい味わいがこのお店の特徴のようです。
もうこの時点でこのお店に通いたくなりました。


このお店の自慢であるオリーヴ油。


器とスプーンで味見をさせてもらいましたが、かなり特徴的でした。
ちょっと苦味があるのです。
クセがありますが、個人的にはかなり好みです。
自家製パンやフォカッチャと一緒に頂きました。
パンやフォカッチャは塩味控え目です。
現地ではパンに塩も入れないそうです。
では何に使うのかと言うと、料理に使うのだとか。
普段食べなれているものでも土地によって違うのです。


リボリタ。

リボリタは普段着の料理だとか。
パンと野菜で出来ています。
どれも美味しかった料理の中で、どれが1番印象に残ったかと訊かれたら、これと応えます。
素材の味が良く出ていて、
フランスのラタトゥユのような位置付けのようです。
いつでもこのお店にあるそうですよ。
「敢えてワインは出しません」とおっしゃるIVOさん。
純粋に料理単品を楽しめました。


赤ワインとメインのホロホロ鳥のレタスの詰め物 フォアグラのテリーヌ。


テリーヌはバターのようにホロホロ鳥に塗って食べます。
テリーヌは嫌味の無いこってりで、とても美味しかった。
それがまた赤ワインと合うのです。


赤ワインとチーズ盛り合わせ。


ペコリーネチーズって、今まで余り意識していなかったのですが、とても美味しいですね。
まだまだ食べられそうでした。

デザートは栗のタルト ローズマリー風味と、セミフレッド。


デザート・ワイン2種と共に頂きました。
片方は甘く、もう片方は甘くありません。
こうしてデザート・ワインを飲み比べるのは初めてでしたので、新鮮でした。


妻はカプチーノを頂きました。

私はエスプレッソ。
最後まで堪能出来ました。


シェフは辻大輔さん。
こういう方を巡り合うと、若くとも才能ある人が料理界には多いんだな、と思いますね。
ピシリと鋭敏かつ華やかというのではなく、最後までリラックスして楽しめる優しい味といったところでしょうか。
ベースは家庭料理なのでしょうが、間違いなく家庭では食べられないものばかりでした。
その匙加減がとても良く、また訪れたいと思ったのでした。
お店のスタッフにはもうお一方、八木英治さんがいらっしゃいましたが、残念ながら挨拶くらい。
イタリアでのお話など伺いたかったです。


そして何より、IVOさんと再会出来たのが嬉しかった。
今度はレロエ・オヴェストにご一緒しましょう♪
最後まで丁寧な心の篭ったサーヴィスと、楽しいワインの選別、変わらず情熱的な説明がとても楽しかったです。
また、日にちは2-3日ずれますが、結婚記念ランチにもなりました。
お三方、ご馳走様でした。
今度は食道楽仲間の親友たちを連れて来ますよ。


尚、本文中にある通り、予約は公式サイト内にあるOpenTabelから予約すると便利です。