days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

140文字でつぶやいてみたら


新しいメディアとはどんなものかと、重い腰を上げてTwitterを始めてみました。
きっかけは先の7月11日に行われた参院選の開票速報になります。
テレビを見ていたら、ムラムラと言いたいことが出て来てしまって…(^^;
それからほぼ毎日、折角始めたのだからとツイートするようにはしていますが、まぁどんなものなのでしょうか。
フォローしてくれている人にとって、自分のつぶやきに有益な情報があるのかどうなのか。
殆ど反応も無いので、さっぱり分かりません。
また、始める前はつぶやくネタなんてないんじゃないかと散々思っていたのですが、まぁ取り合えずはあるようです。
それと個人的には、blogのメモ代わりになる場合があることに気付きました。
発信側としてはこんな実感です。


では受信側としてはどうでしょうか。
何人かフォローしてみると、これはかなり有益だぞとも思うようになりました。
特に私が注目しているのは、ジャーナリスト、作家、ライター、評論家、会社経営者など。
彼らのつぶやきは情報として非常に有益だと分かりました。
例えば気鋭のジャーナリスト2人、上杉隆の大臣記者会見模様採録や、岩上安身の「これが現代の日本なのか!?」と衝撃的な冤罪事件紹介には、この国の一面が見えます。
作家・猪瀬直樹の啓蒙的なつぶやきや、評論家・町山智浩は映画についての正論も、まぶしいときがあります。
また彼ら人間の個性も出ていて面白い。
ソフトバンク孫正義のように切り返しが面白い人は、単なる情報源だけに収まらずにやりとさせられますし、上杉隆の自虐ネタも可笑しい。
Twitterは失言の宝庫と書いたのは、今日発売の『週刊文春』での町山智浩ですが、なるほど、色々と出ている感じではあります。


Twitter上で現在進行形で進む議論も興味深い。
岩上安身が築地移転問題について、汚染問題の専門家への取材で、東京都知事石原慎太郎と、副知事でもある猪瀬直樹への痛烈な批判を聞いた、と書きました。
そして「特に、猪瀬さん。築地の仲卸がなくなったら、寿司屋は魚の仕入れのためにスーパーに買いに行けばいいんだと開き直っているとか。見損なった。」とつぶやいたのです。
それに噛み付いたのが猪瀬直樹本人。
岩上本人宛てのメッセージとして、「事実無根。根拠を示せ。「とか」は伝聞。至急訂正すること。紙媒体なら名誉棄損で訴えられるよ。ツイッターであっても。」


個人的には猪瀬直樹の過剰と思える反応が気になりました。
というのはこの人は作家=言論人でありながら、副知事=権力者でもあります。
そんな人が批判を浴びて頭に血が上ったからといって、名誉毀損をちらつかせるというのはどうなのだろうか。
作家と権力者の二束の草鞋を履く者としては、言葉への配慮が足りないのではないか、と。


一夜明けて体調不良だったという岩上が起床後、猪瀬自身が書いたWeb記事を根拠として示した上で、「これからラジオなので、反論はそのあとゆっくりやります。ひとことだけ。いやしくも言論人が、批判されたからといって、ただちに名誉棄損を匂わして威圧するのは、問題外である。しかも、猪瀬さん、あなたは東京都副知事という公権力の座にある為政者・権力者である。その自覚はおありか? 」と反論していて、これは全くの同感でした。
但し猪瀬自身がWeb記事で書いた内容と、岩上が抜き出した「スーパー云々」は、ちょっと意味合いが違うように思えました。
まぁしかし、これに対する猪瀬の反論も是非読みたいのですが、ツイッターだけではなく、実際に会うなりどこかの記事なりで論戦すれば良いのでは、とも思っています。


さて面白いのは、猪瀬自身は岩上をフォローしているのではないので(誰をフォローしているのはも公開されています)、何らかの手段によって岩上のつぶやきを知ったようなのです。
そこで先の直接メッセージを送ったようなのですが、岩上の上記反論は猪瀬個人宛てではなく、飽くまでも公開されたツイートでした。
すると岩上をフォローしている訳でもない猪瀬は、そのツイートを読んでいないらしいのです。
ですから、岩上の「夏風邪はしつこい。ごごばん、無理して行きましたが、やはりぶり返してきました。帰宅して仮眠して、でもまだ熱がある。ゆっくり寝ます。おやすみなさい。」というつぶやきも当然ながらチェックしていないのでしょう。
そのすぐ後に猪瀬の「岩上氏から未だ返答なし。」というつぶやきがアップされて、2人をフォローしていた私は失笑してしまいました。
こんなに近くに表示されているのに、まるでコミュニケーションが取れていないのがはっきりと見えてしまうなんて。
気になる相手だったら、猪瀬もフォローせずとも、岩上のページをクリックするなりして確認すれば良いのに…と思いながら、便利なツイッターであっても、近くて遠いコミュニケーション不全を見てしまったのでした。


こういった、私自身が興味ある情報や、あるいは議論といったものを、リアルタイムで触れられるというのがツイッターの凄さだと思います。
それと実感したのは、自分がつぶやくことは先に述べたように今ひとつ意味合いが薄く感じていても、有益な情報をもたらしてくれる人をフォローすることに意義があるのだ、ということ。
逆に言えば、自分にとって余り意味のない情報ばかりつぶやく人については、その人が自分をフォローしてくれたとしても、自分がその人をフォローする必要もないのでは。
ここら辺はドライになっても良いのではないか、と思いました。


まぁでもまだ初心者ですので、さてまた何か発見があるのかどうか。
もう暫くは続けてみようかと思っています。