days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Resident Evil: Afterlife


バイオハザードIV アフターライフ』3D字幕版を観て来ました。
平日木曜朝9時45分からの回、観客は数人です。
このシリーズ、第1作の監督が処女作の『ショッピング』を除いて、全てSF・ホラー・ゲームものしか監督していないという、潔いポール・W・S・アンダーソンでしたが、それ以降の本シリーズにおいて、彼は脚本とプロデュースばかり。
しかしジェームズ・キャメロンの『アバター』に触発されて、本作では3Dをやりたいがばかりに監督復帰したと言われているようです。
まぁ実際、そこそこ飛び出す画面と、特製キャメラによるハイスピード撮影によるスローモーション映像多用アクションは観ていて面白かったです。
しかし多少高い3D特別料金に見合ったかどうかというと、ちょいと微妙。
このところ、TOHOもワーナーマイカルシネマズも、3D料金が初期のように高い設定に戻していますが、もっと飛び出すかすんごい効果が無いと、割高と感じてしまいそうでした。


さて映画は渋谷の交差点から始まります。
あすこの地下が何とアンブレラ社の秘密基地だったという仰天の設定から始まり、前編荒唐無稽な特撮多用のアクション、アクション、アクションが続きます。
アンダーソンは特にアクションの撮り方が上手い監督でもないのと、最初から視覚効果バリバリの映像なので、迫真とか迫力とは違った感じ。
じゃぁ退屈かというとさにあらず、そこそこ楽しめます。
個人的に印象に残ったのは、後半に用意されている処刑人マジニ対アリス&クレアの共闘場面。
ここは水飛沫舞う中での超スローモーション映像アクションが美しかった。
もっとも、余りにキメキメだったので、一緒に観た妻は爆笑寸前だったそうですが。


主演は監督夫人のミラ・ジョヴォヴィッチ
クレア役アリ・ラーターも頑張っていますし、エンドクレジット後には「おや、あの人が」という映像もあって、美女たちは結構綺麗に撮られていたかと思います。
しかしいかんせん作りが結構マニアック。
処刑マジニや、大口開けて中から物体Xのように襲い掛かる寄生体のマジニ、先の「あの人」など、ゲーム版『バイオハザード5』をやっていないとおよそ意味不明な場面も続出し、その点では単体の映画としての出来はどうなのよ、と突っ込みたくもなりました。


上映時間は1時間半そこそこだし、観ている間は退屈せずに楽しめますが、荒唐無稽特撮アクション・シリーズと化した本シリーズ。
すっかりゾンビの影も薄くなり、まるで怖くありません。
まだシリーズ第1作の方が、(予算のせいもあってか)小ぢんまりとしていても、観客が感情移入出来るギリギリの範囲内に、荒唐無稽特撮アクションが収まっていたような気がします。
そろそろ大風呂敷を畳み、軌道修正した方が良いのではと思いましたが、ラストの大風呂敷広げて突き放し、続きは『5』でと言わんばかりのラストを観ると、それも難しいのかも知れません。


本作を観て疑問に感じたら、こちらもどうぞ。

バイオハザード5 Xbox 360 プラチナコレクション

バイオハザード5 Xbox 360 プラチナコレクション

もっとも、処刑マジニに関しては、こちらを遊んでも理解出来るかどうか別ですが(^^;