days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Flickan som lekte med elden


ミレニアム2 火と戯れる女』を観に行ってきました。
平日金曜20時50分からのレイトショウ、劇場は20人程の入りです。
ご存知本作は、スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』3部作の映画化第2部であり、第1部『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』は既に劇場で鑑賞済みです
第1部が概ね好評だったにも関わらず劇場公開はぱっとせず、第2・3部はDVDスルーじゃないかと思っていたので、第3部との連続公開は嬉しい。
客が入ってくれると良いのですが。


さてこの第2部、原作は傑作3部作の中でも屈指の傑作なので、その映像化はどうなるかと思いきや、期待以上に面白かったです。
原作第2部の感想はこちらを読んでもらうとして、複雑で入り組んだ構成を上手く刈り込んでいたと思いました。
ブロンドの怪人なども含め、比較的忠実且つ省略を効かせていて、最初から最後までスリリングな仕上がりでした。


但し残念なのは、第1部は最初から劇場公開作品として製作されたので、画面も2.35:1だったのに対し、第2・3部は最初からテレビドラマとして製作されているので、画面も1.85:1なこと。
フィルム撮影なのは良いのですが、監督も交代したのもあってか、映画的旨みが映像からは伝わりにくくなっています。
もっとも色々な描写そのものは「これ、テレビで放送するの?」と言いたくなるような刺激の強いものが多いので、その点では劇場作品と変わらず。
出演陣も同じですので、通して見られると思います。
第1部を最初に観たときのキャストへの少々の違和感も、今回は全く無し。
リスベット・サランデルはノオミ・ラパスでどんぴしゃだし、ミカエル・ブロムクヴィストもミカエル・ニクヴィストで良いし。
エリカ・ベルジェはレナ・エンドレでしょう。


面白いのに物足りないとすれば、画面だけではなく、原作ファンからすると削除されたものが非常に多いところ。
もっともこれは、第1部が劇場で大ヒットしたので、第2・3部もテレビ放送前に劇場用作品として編集されたもの、という成り立ちがあるからかも知れません。
IMDbでもドラマ版の時間は不明ですが、そちらも見てみたいものです。


長くなれば面白いというものではありませんが、ここはノーカット・ドラマ版のBlu-ray Discリリースを夢見たいと思いました。


デヴィッド・フィンチャー監督、スティーヴ・ザイリアン脚本、スコット・ルーディン製作のハリウッド・リメイク版第1部『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』では、リスベットをルーニー・マーラ、ミカエルをダニエル・クレイグで撮影中です。


ルーニー・マーラは来年1月公開予定のフィンチャーの新作『ソーシャル・ネットワーク』にも出演しているので、そこで見つかった女優のようですね。
姉のケイト・マーラは『ザ・シューター 極大射程』のヒロインや、『アイアンマン2』の役人とかで見掛けますが、妹はどんな女優なのか楽しみです。
ダニエル・クレイグ演ずるミカエルは、原作では正義感の強いジャーナリストでも女たらしのハンサムという設定なので、これも似合っていそう。
人妻でありながら夫公認でミカエルと愛人関係にあるという編集長エリカには、ロビン・ライト
先日まではロビン・ライト・ペンでしたが、今年4月にショーン・ペンと正式に離婚が成立したようですね。
彼女も役のイメージ通りですが、愛人うんぬんという設定は削除されるのかな。


こちらも楽しみにしたいと思います。