days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 1


ハリー・ポッターと死の秘宝PART 1』を観に行って来ました。
飛び石連休谷間の月曜午前11時からの回、401席の劇場は4割の入り。
話題作ということもあってか、飛び石で休んだ人が多かったのか、上映時間を考えればさすが人気シリーズと言ったところでしょうか。


完結編である第7話は、長大な原作の完全映画化を目指してPART 1、PART 2と分けられています。
PART 2は来夏公開予定。
まだまだ先ですが、あっという間に来そう。
今作は3D上映予定が変換が間に合わなかったということで2D上映のみとなりましたが、次回作はさすがに3D化させるでしょう。
しかし本作を観る限りでは、元々3D上映を予定していなかったのか、あるいは余り気にせずに撮影していたかのようです。


前作は1年ちょっと前だったのですね。
何だかもう2年ぐらい経ったような気がします。
その理由は、前作が味気無くてつまらなく、記憶に残らない映画だったのもありますが、ダニエル・ラドクリフルパート・グリントエマ・ワトソンら主役3人がすっかり若者に成長してしまったから、というのもありましょう。
他人の家の子は成長が早い、というのは映画にも当てはまりますね(^-^


前作で感心しなかったデヴィッド・イェーツの演出は、余り期待していなかったからか良くも無いけど悪くもない印象を抱きました。
映画自体は後編の助走という感じで満足感には程遠い。
いつ盛り上がるか、いつ面白くなるかと思っている内に物語が終わってしまいました。
ラストも「え!?これで?」という呆気無いもの。
場面としてはもっと凄みがあれば良いのでしょうが、所詮テレビ出身監督だからなのでしょうか。
ラストも含めて食い足りない気がします。
名優たちも殆ど台詞が無いか画面に突っ立っているだけという、勿体無い起用方法もこのシリーズのお約束。
本作も次々と登場人物達が落命して行きますが、何の感慨も沸きません。
次回作はさらに大勢死にそうなのに、そういった悲劇も余り期待出来ないかも。


どうもこのシリーズ、この監督になってからは面白味が無いんですよね。
手堅い手腕を製作者達に買われているのでしょうが、手堅いだけではなく娯楽映画としても硬く、面白味に欠けます。
泣いても笑っても次が完結編となるPart 2では、盛り上げてくれるのでしょうか。
ちょっと不安です。


アレクサンドル・デプラの音楽は期待外れで印象に残るメロディが無くて残念でした。
その場その場は良い曲を付けていたのですが、中心となるモチーフが聞き取れませんでした。
そもそもあったのか?という気もしますが…


本編前に『トロン:レガシー』の8分間の3Dフッテージ上映がありました。
どうもこの映画、予告編ではまるで飛び出さなくて、いつも「???」だったのですが、今回はそれよりは3D映画っぽかった。
3Dのデザインも、飛び出しより奥行き感重視のようでした。
これは『アバター』同様のアプローチですね。
しかしそもそも画面設計的に3D映画に不向きなのかも知れない、と思いました。
何故ならば、殆どモノクロに近い色だからなのです。
28年前の『トロン』も地味な映像でしたが、その正統な継承なのでしょうかね。
今更ながらですが、ライトサイクルのデザインが古びていないことに驚きました。
基となったシド・ミードのデザインは素晴らしい。
今回、映像を観ていて気付いたのは、『マイノリティ・リポート』に登場するレクサスにデザイン面で影響を与えているのでは?ということでした。
本編には音楽担当のダフト・パンクが、普段そのまま(素顔?)で出演していて、違和感無いのが笑えました。