days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Robin Food


昨年の今日は娘を実家に預けてリラックスしましたが、今年も同様に預けて夫婦での映画鑑賞をしました。
今年1本目は、リドリー・スコットラッセル・クロウのコンビ最新作『ロビン・フッド』です。
朝9時15分からの回は20人程度の入り。
ワーナーマイカルシネマにしてはいささか劇場内の空気が乾燥していたのが気になりました(^^;


以前お伝えしたように、UK盤Blu-ray Discは購入済みです。
しかし英語字幕で内容が楽しめるかどうか、我ながら語学力に疑問を抱いているので、劇場公開まで待っていました。
字幕版を最初に観て正解でした。
物語の内容はそんなに難しくないのですが、英国王室内での陰謀渦巻く内容でもあるので、私程度の語学力でストレス無く観るには字幕が必要だった事でしょう。
UK盤BDが初見だったキック・アス』とはちょっと難易度が違うかと。
あぁ、どちらもマーク・ストロングが敵役で出ていますね。


さて内容はと言うと、十字軍遠征に従軍していたロビン・ロングストライドとリトル・ジョンを含めた仲間達が、フランス軍の手先となったゴドフリーらと戦い、やがてシャーウッドの森に潜む義賊ロビン・フッドになるまで…というもの。
マリアンがケイト・ブランシェット、その父ロクスリー興がマックス・フォン・シドー、ゴドフリーがマーク・ストロング、実在の貴族ウィリアム・マーシャルがウィリアム・ハート等、演技派を揃えています。
この顔ぶれだけでも重量級ですが、何しろ監督がスコット兄なので語り口も映像も壮大且つ重厚。
ふんだんにある戦闘場面も、物量投入もあって迫力満点で見応えがあります。
相変わらずスローモーションの使い方に疑問を持つ場面もあったりしますが、『グラディエーター』に比べると語り部としての手腕は圧倒的にこちらに軍配が上がります。
グラディエーター』の後半が、裏で進行する謀反と主人公マキシマスの物語が乖離していたのと雲泥の差。
スコットが錯綜した状況を観客に分からせるという手腕を初めて発揮したのは、『ブラックホーク・ダウン』じゃないかと思っていますが、今のスコットはその意味で安心して観ていられます。
ブライアン・ヘルゲランドの脚本も面白い話を書いたと思いました。
但し後半は駆け足気味で勿体無い。
あともう少し上映時間があっても良かったのではないでしょうか。
2時間半以内に収める為だったのかも知れませんが、終盤にやや失速した感は否めません。
また、クロウとブランシェットは共に好きなスターですが、物語上あと10歳は若いスターを起用しても良かったように思えました。


製作当初はタイトルも『Nottingham』で、ノッティンガムの悪代官側から観たロビン・フッドを描くという企画だったと伝え聞きましたが、そちらも実現したらどんなものだったのか興味深いですね。
本作ではマシュー・マクファディンが代官を演じていて、脳内では『プライドと偏見』のミスター・ダーシーの不埒な先祖として観て楽しみました(笑)。


さてスコットは現在、『エイリアン』前日談を製作中です。
随分前から是非手掛けたいと言っていた企画ですから、相当に力も入れていることでしょう。
H.R.ギーガーもシリーズ第1作以来の正式参加、しかもスコット初の3D映画で2部作と話題に事欠きませんが、何よりも内容に興味が行きますね。
胸を食い破られて死んでいたスペース・ジョッキーが出て来るらしいとか、シガーニー・ウィーヴァー演ずるエレン・リプリーは登場しないらしいとか、『ミレニアム』のリスベットことノオミ・ラパスが出るらしいとか、色々と言われています。
楽しみにしておきましょう。