days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Tangled


3月から上映していてすっかり見逃してしまったつもりだった『塔の上のラプンツェル』が、近所のIMAXシアターで3D字幕版の上映、しかも19日までの上映と知ったので、いそいそと出掛けて来ました。
売店ハーゲンダッツで15日まで3種500円のカップセットが売られていたので、ついつい購入。
アイスを食べながらのIMAX鑑賞となりました。
日曜18時15分からの回は20人程の入り。
予想通り女性客の比率が高かったです。
映画の内容も良かったですが、IMAXならではの超高画質、超高音質と立体効果もあって、楽しい映画鑑賞となりました。



王宮から魔女ゴーテル(ドナ・マーフィ)に誘拐された、まだ赤ん坊の王女ラプンツェル
やがてブロンドの長い髪を持つ18歳の少女(マンディ・ムーア)に成長します。
彼女の髪の毛には不思議な力があり、怪我や病気、老化を治癒出来るので、魔女は自分の永遠の若さを保つ為にさらったのです。
しかしラプンツェルは、自分の母親と思いこませているゴーテルによって森の中の高い塔に閉じ込められ、そこから1歩も外に出た事がありません。
彼女の夢は、毎年自分の誕生日に見える無数の灯りを間近で見る事。
しかしある日、偶然侵入して来た泥棒フリン(ザカリー・リーヴァイ)を捕えたのをきっかけに、生まれて初めて外界に飛び出し、そこでの冒険が始まるのです。


映画の冒頭でこの映画がディズニー長編アニメの50本目と分かります。
そうかぁ、記念すべき作品なのですね。
『白雪姫』、『眠れる森の美女』、『ファンタジア』、『ピノキオ』、『ダンボ』。
近年だと『美女と野獣』、『アラジン』等、名作の宝庫に名を連ねる映画の1本なのです。
しかし幸いにも本編は、50本目だからときばる事無く、軽快な足取りでスキップするように物語を進めます。
日本版ポスターだと夢見る乙女ちっくな内容に思えますが、実際の映画はドタバタ・アクションと歌もりだくさんの、アクション・コメディ・ミュージカルに仕上がっていました。
特に見ものはラプンツェルの20メートルにも及ぶ髪の毛を使った、アニメーションならではの誇張されたアクションの数々。
日常生活の場面から活劇まで、このブロンドヘアが映画で1番の大活躍を見せてくれました。
またダムの決壊を使った大アクションもハラハラさせられる動の好例とすれば、無数の灯篭が浮かぶ場面を使った映像は静のスペクタクルの好例です。
ディズニーアニメの善き伝統が受け継がれていると言っても良いでしょう。


アクションだけではなく、人物描写でも興味深い部分があります。
悪役の魔女ゴーテルが幾度と繰り返す台詞、「私を悪者にさせるのかい」には、本当は自分はこんな事はしたくないのだけれども、という感情が表れています。
最初は永遠の若さの為だけにラプンツェルを誘拐し、幽閉した筈なのですが、どうやら親としての情も移っている様子でした。


そしてアラン・メンケンの音楽。
先に挙げた『美女と野獣』、『アラジン』、『魔法にかけられて』のようなパワーには欠けるものの、楽しい歌曲がたくさん。
メンケンとディズニー作品との相性はばっちりですね。


短い上映時間にコンパクトに収まった冒険譚。
傑作ではないけれども、これは十分に楽しめる佳作でした。
Blu-ray Discがもう発売されるので、どれを買うか迷いますね。


まぁ、現実的には3D設備を持っていないので、2D版BDで十分ですが。