days of cinema, music and food

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Harry Potter and the Deathly Hallows: Part 2


ajisaiさんも先にご覧になっているハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』を観て来ました。
公開3日目の日曜夜、南町田にある109シネマズグランベリーモールIMAX 3Dでのレイトショウは、意外な事に半分の入り。
もっと入っているかと思ったのに。
それともここは、意外な穴場という事なのでしょうか。


前作『PART 1』に続く後編は、これでシリーズ最終作だとばかりの疾風怒濤、一気呵成にラストまで疾走します。
このシリーズ、デヴィッド・イェーツ監督になってから詰まらん、TV出身の監督らしく大画面を使いこなせず、スケールも小さい…と思っていました。
ところが最終話だけにさすがに盛り上げます。
全編スリルとアクションのつるべ打ちで、盛り上がりそうで盛り上がらなかった前作の不満を帳消しにしてくれました。
ハリー(ダニエル・ラドクリフ)らの成長が分かる映像に懐かしさを覚える場面もあるにはあるものの、全てはヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)との最終対決になだれ込みに収れんされて行きます。
また、スネイプ先生がアラン・リックマンである必然性にも少々感動しました。
2時間強もの上映時間が単純に面白かったです。


驚いたのは3D効果です。
昨今の2D/3D変換によるニセ3D映画氾濫の体たらくで、その効果に全く期待していなかったのですが、これが初めて納得した2D/3D変換映画でした。
これは単に変換技術が向上したのではなく、撮影時の画面設計が上手いからでしょう。
深度が強調されている奥行きのある構図が多かったのです。
つまり今後の2D/3D変換映画にも期待が持てるという意味でもあります。
問題は本作のように画面を使いこなせるかどうかにありますが…。
本作の撮影監督は名手エドゥアルド・セラ
前作も2D/3D変換予定だったから、画面設計は似たようなものだったのかも知れません。


まぁしかし、第1作から丁度10年ですか。
幼い顔で可愛かったホグワーツの生徒達は皆、逞しささえ見える若者達に成長しました。
ラドクリフだけではなく、ルパート・グリントエマ・ワトソントム・フェルトンらと見れば一目瞭然でしょう。
大人達は余り変わらないように見えますが、初代ダンブルドアことリチャード・ハリスは死去し、マイケル・ガンボンに交代するなど、時の流れを感じますね。
凡作も面白い作品もありましたが、最後まで手抜きせず、どんなに小さい役でも名優をそのまま使い続ける等(本作で1ショットのみ登場のエマ・トンプソン!)スケールダウンせずに作り上げたスタッフたちには、素直に敬意を表したい。
個人的には一貫してこの世界を作り上げた、プロダクション・デザイナーのスチュアート・クレイグの働き振りは刮目に値すると思っています。
拍手、拍手、ですね。