days of cinema, music and food

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"Avatar: Extended Edition" on Blu-ray Disc


劇場版より16分長い178分の『アバター:エクステンデッド・エディション』を鑑賞しました。
アバター』は先日のテレビ放送は事前に知らなかったので観ていませんでしたので、劇場公開時のMAX鑑賞以来となります。
しかも2Dで観るのは初めてでした。
劇場公開時に書いたレヴューでは(こちら)、3Dについてこんな事も書いていました。

2時間40分もの間、映画の世界を楽しめ、もっと観たいと思わせたのは、3D映像の力の成せる技です。これが通常の2D上映だと、全く違う印象を抱く事になったでしょう。はっきり言って、3Dでないとこの映画の魅力や価値は、半減どころか1/3くらいになってしまうのではないでしょうか。

かなり強気に書いていますが、自宅ホームシアターではどのように見えたでしょうか。


私が買っていたのは、2010年11月26日発売のスチールブック仕様、熱帯雨林限定のものでした。

高価なものと記憶していますが、随分と長い間にほったらかしていたものです。

ディスク収納のスチールブックと、同じサイズのメイキング本が付いています。

ディスクは3枚組。
本編3種は1枚に収め、残り2枚で特典となっています。









さて実際に一気に映画を観てみると、まぁ、今更ながらですが、書割調の人物描写も耳を覆いたくなるような酷く説明的な台詞など、『タイタニック』と比べてもジェームズ・キャメロンの脚本は余り進歩が無いのだなぁ、と思いました。
内容はこんなものかな。
脚本と演出の瑕疵は幾らでも挙げられますが、そこではここで改めて指摘しません。
いや、それよりも、創造されたこの世界は改めて観ても凄いと思いました。
この映画の魅力の7割はこれなんじゃないか、と。
もっとも、没入感ではやはりIMAX 3Dには遠く及びません。
これはもう、自宅シアターと比べるのがそもそも無理というもの。
それでも2畳の箱庭程度には再現出来ていたのでは、と思います。
ともかく、キャメロンにしてはメリハリの無い平板な演出も、作品世界に奉仕する為なんじゃないか?等と勘繰ってしまうくらいに圧倒されてしまいました。
世界創造総指揮者としてパワーを使い果たしたので、演出に割くパワーが無くなったのでは…と勘繰った次第。


それにしても、劇場版にはなかった、冒頭のいきなりの『ブレードランナー』風未来都市映像には驚きましたね。
こんな場面が用意されていたんだ。
序盤の主人公ジェイクに関するドラマ部分が増えている分、彼が映画後半で取る行動は納得し易くなったと思いました。


気になったのはジェームズ・ホーナーの音楽です。
自作の『エイリアン2』と『タイタニック』の音楽を想起してしまう部分が多い。
多過ぎる。
監督が同じだから自己再生産活動も抑えが効かなかった、という訳じゃないだろうけど、それにしてもこれは酷いでしょう。
と、自己再生産且つ他人のコピーも厭わない、言い方を代えれば映画に合ったスコアを付ける為ならば手段を問わないホーナーに、文句も付けたくなったのでした。
ホーナーと言えばパクリだから、今更言っても仕方ないのですが。


BDとしての画質は、これはも最高峰に近いのではないでしょうか。
ディテール豊かな細部、カラフルな色彩、見通しの良い映像。
大画面に再現される世界への没入感を支えているのは、間違いなくこの高画質です。
とにかく綺麗。
殆どフルCGだからとは言うものの、素晴らしい。
逆に音は音圧も含めて物足りなかったです。
全体に大人しく、派手な場面こそ多いものの、レンジを広く感じる音が意外に少ない。
クライマクスの戦闘場面の数々も、爆発音も含めて控え目でした。
劇場でもこうだったかなぁ。
むしろ本編終了後のTHXロゴの方が凄く、自分の衣服が振動してしまったので、あわてて音量下げてしまったくらいです。
満載の特典関連は後日の鑑賞にしましょう。
こちらも楽しみです。


さて本ディスク、廉価版が来月発売予定となっています。
ご興味ある方はそちらをお買い求めてみては如何でしょうか。