days of cinema, music and food

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Wrath of the Titans


午後半休を取って、『タイタンの逆襲』をIMAX 3Dにて鑑賞して来ました。
平日水曜の昼過ぎ13時5分からの回は、15人程度の入りです。
2年前の丁度この時期に公開されたタイタンの戦い』の続編でもあります。


幼い息子と育ての母親と3人で静かに漁村に暮らす半神半人の英雄ペルセウスサム・ワーシントン)。
神の中の神である父ゼウス(リーアム・ニーソン)から、冥界の牢獄に閉じ込められている巨神クロノスが復活しそうであり、共に倒して世界を守ろうと頼まれますが、ペルセウスは拒絶します。
ゼウスは兄ハデス(レイフ・ファインズ)と息子アレス(エドガー・ラミレス)の裏切りにあい、捕まってしまいます。
ペルセウスは父の救助に向かいますが…。


前作は余り感心した記憶も無く、2年前なのに既に忘却の彼方。
爽快感が無かったようでしたが、今作もそれは同様でしょうか。
全体にアップテンポで、退屈なドラマを見せずに短い上映時間なのは結構なのですが、お陰でスケール感も無くなっています。
画面を見る限りは超大作なのですが。
ですからこれは、有名俳優が顔見世で出ている特撮アクションと割り切れば、意外にも面白いのでした。
巨大な怪物が続々登場するのも特色だし、クライマクスはかなり壮大な映像を見せてくれます。
それら含めてリアルな戦闘場面は迫力満点、でもやはり爽快感がありません。
古典的冒険活劇で爽快感が無いのはかなりマイナスですね。
昨年観た世界侵略:ロサンゼルス決戦』も、その前の『テキサス・チェーンソー ビギニング』も左程感心しなかったジョナサン・リーベスマン監督とは、相性が宜しく無いようです。


3D効果は悪くない出来です。
前作は『アバター』の成功を目の当たりしたワーナーだかプロデューサーだかが、公開直前に急遽2D/3D変換を決定しました。
それが悪評だったので私は2D版を観ましたが、今回は最初から3D上映前提の撮影だったので、ちゃんと効果はありましたよ。


サム・ワーシントンはまるで魅力無く、これはもう、ただひたすら動けてナンボという感じです。
前作では坊主刈りがどうにも違和感があったので、こちらの気持ち長髪はギリシア神話の英雄らしくて良い。
前作登場のジェマ・アータートンが出ないのが残念です。
アンドロメダアレクサ・ダヴァロスからロザムンド・パイクに交代。
リーアム・ニーソンはお小遣い稼ぎっぽい役が近年目立つなぁ。
兄役レイフ・ファインズの方がどう見ても若いんですけど。


音楽は間違いなく前作よりこちらに軍配が上がります。
退屈な曲をつけていたラミン・ジャヴァディから、ハビエル・ナバレテに交代して大正解。
金管によるメロディと男声コーラスで思い出したのはジェリー・ゴールドスミスの『13ウォーリアーズ』。
そのメロディも憶えやすく、中々でした。


レイ・ハリーハウゼン版『タイタンの戦い』への目配せは、今作にもありました。
こういった過去の作品への敬意が表れているのは良いですね。