days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Rogue


日中から夜までのホームパーティの後、妻子寝静まってからミッドナイトショウに出掛けます。
22時40分からと早いのは有難いのですが、客は私も含めて2人とは寂しい限り。
でも映画は楽しめましたよ。
観たのは『マンイーター』。
2007年のオーストラリア映画です。
これが何で今頃公開されたかというと、『アバター』前のサム・ワーシントン、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカが出ているからなのですね。
原題の「Rogue」とは、群れから離れた危険な動物との意味があるようです。


オーストラリアの広大な国立公園で河下りを楽しんでいた観光客らを乗せたボートが、超巨大なワニに襲われてしまいます。
辛うじてボートは河の中の浅瀬に乗り上げましたが、そこは潮によって2時間後には水没してしまう場所だったのです。


最近の映画なのに意外に描写も内容も古風、正統派の動物パニックホラー映画で面白かったです。
ブレイク前のオージー俳優達がどこか垢抜けていないのが愉快でした。
当時既にスターだったのは、ボート案内人のラダ・ミッチェルくらいでしょうか。
でも彼女もスターというか女優という感じですよね。
あとアメリカ人旅行記者役のマイケル・ヴァルタンもちょっと顔が知られています。
スターがこの程度ですから、小規模映画なのは間違いありません。


見ながら『アリゲーター』や『プロフェシー/恐怖の予言』といった映画を思い出しましたが、恐らくこの映画のお手本は『ジョーズ』でしょう。
残酷描写に頼らず、演出で緊張やショックを与える手法がそうだし、クライマクスの退治方法も全然違うのにどこか似ています。
あぁ、ビリング3人目までの人物像のお手本もそうかも知れません。
脚本も工夫されていてゴタゴタせずにすっきり、まともな映画になっていました。
映画の半分以上が浅瀬を舞台にしていて、時間制限付きのスリルも盛り上げてくれます。
巨大ワニもクライマクスでは姿をはっきり見せてくれますし、そのCGもよく出来ていました。
内容と99分という短めの上映時間の比率も合っているもので、この点でも好ましいです。


誰もが満足する映画では無いでしょううし、傑作とかではないですが、この手の映画好きとしては見て良かったと思う映画でした。
オーストラリアの自然描写も良く、また夜の場面でのHD撮影が威力を発揮しており、当然ながらデジタル上映との相性もグッド。
グレッグ・マクリーン監督作品を観たのは初めてでしたが、好評というホラー『ウルフクリーク』も観たくなりました。