"The Dark Knight" on Blu-ray Disc...
Blu-ray Disc『ダークナイト』を約3年振りに鑑賞しました。
Twiiter上で盛り上がっていた先日のTV放送は未見。
ちょこちょこテスト用に見てはいましたが、全編通して観るのは何と3年振り…などという人は多いに違いありません (^^
今のシステムでは初めて。
さらに電源周りをステンレスタワシで除電強化してから、我が家のシステムは絶好調なので、なので期待も膨らみます。
もちろん、先日の『バットマン ビギンズ』に引き続いての『ダークナイト ライジング』前夜祭という扱いですよ。
公開当時に私が書いたレヴューはこちらです。
当時から殆ど絶賛していましたが、香港の場面は不要だとか、アクション描写は鈍いとか、トゥーフェイスの扱いが勿体無いとかありますが、それらも瑕疵でしょう。
上記レヴューでも書いたように、
バットマン=ブルース・ウェインに救済が訪れそうな瞬間もありますが、それも儚い一時のこと。混乱と恐怖に叩き込まれたゴッサム・シティを救うべく、四方八方手を尽くし、しまいには倫理的に「正義」の一線を越えそうにながらも、最後に彼が選んだ己の道は衝撃的で、険しく、哀しい。このラストには鳥肌が立ちました。
この映画のラストで感動するのはこういう理由だからなのですよね。
これぞハードボイルドと言えます。
こんなにも素晴らしい映画なのに、意外にも私の周りでこの映画を実際に観たという人が少なく、全く残念に思ってしまいます。
娯楽映画でありながら悪とは何か、悪に対峙するとき善はどうなりうるのか、といった深い内容も持ち合わせていて、観客に思考を促す映画でもあるのに。
逆にそこら辺がとっつきにくさを偏見で持たれる、という可能性もありますが。
ともあれ初見でも思たように、意外にもアクション場面は少なく、派手な見せ場は中盤のタンブラー(バットマンの装甲車)及びバットポッド(バットマンのバイク)が活躍するくだりくらい。
映画を引っ張るのは先の展開が読めない犯罪スリラーとしてのプロットなのです。
改めて観ると、ジョーカー役のヒース・レジャーは間違いなく映画史に残る絶対悪ですね。
キリスト教的善悪二元論を突き詰めるとこういう映画になるのか、という興味もありますが、この悪の造形はいつ観ても素晴らしい。
人間の心を弄ぶ不埒な魅力を解き放っています。
そう、観客の大勢が彼に心惹かれるように。
今回観て、終盤のフェリー船の爆弾計画のくだりで思ったことがあります。
一般人が乗ったフェリーと凶悪な囚人達が乗ったフェリーそれぞれに爆薬を仕掛け、それぞれに相手を爆発させる起爆装置を渡す。
深夜0時までにどちらか相手を爆発させないと、どちらも爆発させるぞ、という例の凶悪な計画です。
殺伐として厳罰主義を求める今の日本でこのような計画が実行されたら、一般人たちは躊躇無く囚人船を爆破するのではないか、と考えてしまいました。
BDとしては3年以上前に発売されたものですが、未だにリファレンスに使える高品質だと確認出来ました。
あぁでも悲しいかな、アークスでの視聴時で衝撃的だった超重低音は、我が家では出ないのですよね…。
まぁ一般家庭であの音が出たら即苦情が来る事でしょう。
以前も観ていて気になったのは男性陣のスーツ&ネクタイ姿。
クリスチャン・ベイルはジョルジオ・アルマーニ、アーロン・エッカートはエルメネジルド・ゼニアなのですよね。
ブルース・ウェイン程の超億万長者だったらアルマーニよりも細かいカスタマイズが出来るゼニアを買いそうな気がするし、そもそもブリオーニとか庶民には手が届かないオーダーメイドも利くブランドにする気がするけれども、まぁこれもプロダクト・プレイスメント(映画に製品を登場させて宣伝する手法)だからでしょうね。
それにしてもです。
2時間半、最後まで弛緩せずぐいぐいみせるクリストファー・ノーランの剛腕演出と、脚本のパワーは凄い。
今月末から公開予定の『ダークナイト ライジング』への期待も高まる訳です、はい。
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