days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

"Casino Royale" on Blu-ray Disc


BDで『007/カジノ・ロワイヤル』を鑑賞しました。
2年に1度くらい観ているという、どれだけこの映画が好きなのでしょうか。
前回観たときは音声解説を楽しみましたが、今回は通常再生で楽しみました。


初見ではリンク先のレビューのように、終盤が長く感じられたものです。


ですが、観直す度に終盤も好きになって来ますね。
アクション・スリラーとしては確かに長く感じられるのですが、これはボンドとヴェスパーの関係を描くのに必要な時間でもあるのです。
ここについては、この映画での短所であり長所でもあります。
まぁしかし、ヴェスパー登場時から、その後しばらく続く2人の舌戦も面白いです。
最初はキツい会話が可笑しくて可笑しくて。
脚本家ポール・ハギスのお手柄なのでしょうか?
その台詞の基調も、2人の関係が変わっていくに従ってトーンも変わって行きます。
ここら辺、実は良く出来た恋愛映画でもあるのですよね。
この映画が何度観ても素晴らしいのは、アクションも素晴らしいけれども、そのアクションが物語上の必然となっているところです。
例えば、中盤のホテル階段での殺し屋達との死闘があったから、ボンドとヴェスパーは近付けた訳ですし。
私が思うに、物語とアクションが一体になった、アクション映画の理想に近いと思う映画ですよ、これは。
またアクション場面の数は少ないけれども、どれも手を変え品を変えで充実しています。
迫力満点ですしね。
撮影も編集も素晴らしいですよ。


で気になったのは、そのフィル・メヒューの撮影です。
全体に立体感のある見事な構図が多いのに、顔のクロースアップでは微妙にピントが外れているショットも多いのです。
耳にフォーカスが当たったりして。
些細な事ではありますが。
それと『スカイフォール』のHD撮影を観た後だと、フィルムの映像も良いなぁと思いました。
あちらのロジャー・ディーキンスの撮影も素晴らしかったので、Blu-ray Discでもって自宅で観られるのも楽しみです。


ボンド・ガールのヴェスパー役エヴァ・グリーンは、いつ見ても美しい。
演技も切れがあって。
という事で、今回は彼女の画像を大量にアップ!









お美しいです。


悪役ル・シッフル役マッツ・ミケルセンも、卑劣で案外小物で、良い演技をしています。
黒を基調とした服もお洒落。
若いボンドには丁度良い敵だったのかも知れませんね。
わずか6年前なのにダニエル・クレイグは若い!
スカイフォール』は好きだし面白いし素晴らしいけれども、最大の短所はクレイグ・ボンドのセクシー度が下がった事だと思っています。
カジノ・ロワイヤル』でのボンドがセクシーなのは、冷酷非情さと人間味が交錯しているからなのでは。
作を重ねるに従ってセクシー度が下がっているのは残念ですね。
次回作では挽回してもらいたいところです。


冒頭のモノクロフラッシュバックから、ズシンと腹に来る発砲音と主に、高らかに入る金管
そしてカラフルなタイトル・デザインとクリス・コーネルの歌!
シリーズ最高の冒頭で、ここだけでも何度も観てしまいます。
デヴィッド・アーノルドの音楽もカッコ良い。
スカイフォール』のトーマス・ニューマンの音楽も、地味だけど縁の下の力持ちで良かったのですが、こっちは単純に派手でカッコ良い。
サントラCD欲しくなりましたよ。
残念ながらサントラCDにはクリス・コーネルの歌無しですが、ボンド歌曲集持っているから問題ありません!