days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

Capricorn One: Original Motion Picture Sound Track


監督ピーター・ハイアムズの1978年の名作SFアクション・スリラー、『カプリコン・1』のサントラCDを購入しました。
もちろん、音楽は巨匠ジェリー・ゴールドスミス
彼の代表作の1つでもあります。
映画は恐らく今観直すと、結構のんびりした作りになっているのでは、と思いますが、NASAの友人火星飛行が大嘘だった…という中々面白い題材でした。
NASA隠蔽工作を、もっさりした記者エリオット・グールドが追って行くという内容です。
ジョシュ・ブローリンの父親で1970年代のスター、ジェームズ・ブローリン、O・J・シンプソンサム・ウォーターストンが陰謀に巻き込まれる宇宙飛行士に、ハル・ホルブルックNASA隠蔽工作主導者に、カレン・ブラックがグールドの恋人役に、テリー・サヴァラスが終盤儲け役のパイロット役にと、中々の顔触れでした。
映画は後年、スティーヴン・キングの評論集『死の舞踏』でかなり罵倒されていましたが、この映画は日本では結構人気があるのですよね。


で、CDです。
本盤は厳密には映画に使用された録音ではなく、LP用に録音された演奏のものです。
サントラとLPの両方を収録したCDも出ていましたが、あっという間にプレミアものになってしまいました。
今回はお高い方は止めて、LP用のを買いました。
サントラ盤に比べると演奏は流麗で聴き易いし、音質も悪くないです。
あちらの荒々しさも捨てがたいですけれどもね。
それでゴールドスミスの音楽ですよ。

↑こちらはLP盤と同じものかな…
変拍子で異様に盛り上がるダイナミックなテーマ曲と、流麗で甘目の弦が織りなす愛のテーマですね。
特に前者は打楽器、金管、弦と、どれも迫力と緊張に奉仕していて凄い。
映画音楽史に残るものだと思います。
実はこの映画の音楽は、殆どこの2つのモチーフで押し通していて、如何に要所で似つかわしくアレンジされているか、という映画音楽作曲家の職人魂が感じられるものとなっています。


演奏はナショナル・フィルハーモニック管弦楽団
締まった演奏がまた素晴らしいね。


本CDには映画には使われていないと言う、愛のテーマを用いた曲も入っていて、映画音楽がビジネスとして成り立っていた時代ならではの贅沢さに触れられるものとなっています。
映画音楽ファンでしたら、必聴のアルバムですよ、これは。

Capricorn One

Capricorn One

Capricorn One

Capricorn One