days of cinema, music and food

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"District 9" on Blu-ray Disc again


楽天で半額だったのを良い事に、先日Blu-ray Discを購入した(正確には、BD&DVDで持っているにも関わらず、缶ケースがカッコ良いので買い足した)『第9地区』を鑑賞しました。
先日観たエリジウム』の余波でもあります。
今回は3年振りの鑑賞になるようです。


観直すのは久々な感じなのに、あれ、まだ3年前に公開されたばかりの映画だったのですね。
映画の内容と劇場公開時の感想はリンク先を読んでもらうとして、やはりこれは傑作ですよ。
というか、こんなに面白かったっけとさえ思いました。
南アフリカアパルトヘイト政策を、人間と異星人に置き換えたのは、まぁまぁ面白いアイディアですが、問題はそこから先。
未見の人には言わぬが華の展開はSFらしいアイディア満載。
ちょっとホラーな部分もあるけれど、ユーモアと馬鹿力で押し切るニール・ブロンカンプの剛腕演出、ブロンカンプと後の夫人テリー・タッチェルのアイディア満載の脚本がバツグンに面白い。
視覚的にも内容的にもユニークです。
豪快に弾け飛ぶ血しぶきと肉体、改造車、垂直離陸のヴィークル、未来兵器、パワードスーツ、酷い目に遭う主人公と、『エリジウム』と地続きの作品世界のよう。
映画の製作規模は小品なのに、序盤からパワフルに疾走し、中盤以降はさらにスリルとアクションで畳み掛け、終幕もスケールが大きく豪快痛快爽快に盛り上げる。
やはり『エリジウム』よりもこちらに軍配が上がりますね。






それと主演のシャールト・コプリーですよ。
愛想が良く陽気で妻を大事にし、でも異星人に対して明らかに差別的なのにその自覚が無く、軽薄で軽率な男。
エリジウム』の明らかに頭がおかしい殺し屋役とは全く違っていて、驚かされました。
本作が役者デビューだそうですが、凄いです。
起用したブロムカンプの英断も素晴らしいですが、コプリーも輝く「負け犬」振りでした。
あちら同様、こちらもボロ被っていて笑いました。


BDとしては音が凄い。
画質はドキュメンタリ調でわざと汚いけど、音ですよ、音。
高音質ではなくとも、サラウンドがかなり派手に入っていて、重低音・超低音もたくさん。
私が着ている服も超低音で振動していましたよ。


あぁ楽しかった。
メイキングもざっと見て面白かったので、今度は音声解説もまたじっくり見たいですね。