days of cinema, music and food

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大忙しの日〜その3:"2 Guns"


同窓会を一次会で終えてから、急いで帰路に着きます。
近所のM田さんと前々から映画『2ガンズ』を観に行く約束をしていたからですね。
余裕で間に合うと思いきや、思わぬトラップが待ち構えていました。
同窓会中でも発生していた地震による影響で、電車が遅れていたのです。
M田さんには自宅最寄駅前で車で拾ってもらったのですが、わずかに間に合わず。
それで数分の上映開始後入場になったのですが、幸いにも内容の理解には影響なかった模様です(M田さん、スミマセンでした)。
ミッドナイトショウ鑑賞、24時からの回は10人程の入りでした。


麻薬カルテルの大物パピ(エドワード・ジェームズ・オルモス)に近付く麻薬ディーラーのボビー(デンゼル・ワシントン)。
その正体はDEA(麻薬取締局)の潜入捜査官だった。
ボビーは相棒を組むディーラーのマイケル(マーク・ウォールバーグ)と共に、パピの犯罪の証拠となる大金を抑えるべく、銀行強盗を実行、しかし強奪した金は予想以上の大金だった。
実はマイケルもまた、正体を隠していた海軍情報部の将校だったのだ。
しかも大金を巡ってCIAの暗躍を開始した。
ボビーとマイケル、カルテル、CIA、それに海軍が、互いに抜きつ抜かれずの争奪戦を繰り広げる事になる。


邦訳も出ているスティーヴン・グラントの同名グラフィック・ノヴェル(要はコミック)は未読ですが、かなり映画はアレンジされているのではないでしょうか。
アクションとサスペンスを織り交ぜながら、これがお初のバルタザール・コルマウクル監督は最初から最後まで、込み入った話をテンポ良く快調に話を進めてくれます。
あれよあれよと言う間に話が転がり、適度にお色気(DEA捜査官役ポーラ・パットン専任)とアクションを織り交ぜていて、軽い娯楽映画として楽しめました。
観ながら想起したのは先日亡くなったエルモア・レナードの小説です。
伏線とかは特に無くとも、小悪党どもが右往左往して予想の付かない展開になっていくタッチが似ていたのです。
但しこちらは、余り無駄口を叩く悪党は出なかったですが。
でも「ドーナツの名店前で銀行強盗はするな」という台詞は、そこら辺を狙ったのかも知れませんね。
人物造形もや場面の展開等、脚本は粗っぽいけれども、全体に勢いで押し切った感の映画でした。


デンゼルとウォールバーグの相性が良く、私はまたこのコンビでまた観たいと思いました。
海軍将校にジェームズ・マースデン、CIAエージェントにビル・パクストンと、主要キャストも顔馴染みを揃えて楽しかった。
だから終幕のアクションは、私にとっては刺身のつま程度に思えたくらいです。
ご贔屓のフレッド・ウォードも久々にスクリーンで観たような気がします。


相変わらず分からないのは映倫です。
ポーラ・パットンが珍しく脱ぐし(つまりヌードがあります)、拷問場面とかあるのに、日本では「G」ですよ、これが。
当然ながら北米MPAAではR。
暴力描写と台詞、ヌード描写がその理由となっています。
相変わらず映倫の基準・審査は不明瞭ですね。
事実上の検閲なのですから、ここら辺ははっきりさせてもらいたいところです。