days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

アストンマーチン カタログ


デザイン関連の研究所との打ち合わせで、ラグジュアリー・カー販売店にて取材を行った方(Mさん)の報告がありました。
Mさんは30歳男性。
普段はFitに乗っているそうです。
明らかに買いそうもないのに(自称です)、ベントレーやアストン、メルセデスBMW、さらには1台2億円弱のスポーツカーまで観に行ったのです。
お店に入るのにも相当勇気を出されたと想像されますが、デザイナー視点での取材報告は非常に面白いものでした。
で、報告後、カタログを見せてくださいと言ったら、「お貸ししますよ」とこやつを貸して下さったのです。
因みにこのカタログ、タダではなく1冊1,500円。
有料ですか…。
自腹切って買われたそうです。
ランボルギーニだかフェラーリだかは7,000円だったとか。
そちらは買わなかったようですが、そちらは後日、また別途報告して下さるとの事で楽しみにしましょう。


カタログですが、いきなり箱入りですよ(トップ写真)。
歴史を誇る年代入り。
B5サイズだから大きくはありません。
アストンの羽根を模したエンブレム右上から、水玉のような模様が出て来て、それが「100」になります。
そう、今年は100周年なのですね。


カタログ表紙。

各写真は光沢があり、やや鈍く光る銀色の表紙の地との差がはっきり分かるようになっています。
厚手の紙で全88ページ。


アストンの歴史が紹介。

こうやって重み付けしていくのね。
もちろんDB5の項では『ゴールドフィンガー』に搭乗した旨、記載もばっちり。


色々とこだわっていますよとアピール。


ラインナップ一覧。

因みに1番左下のCygnetはトヨタのiQがベースの車種です。
トヨタからの納品後、外内装は全てとっぱらわれ、全て職人によってカスタマイズされるとか。
外見も正面から見るとちゃんとアストンになっているのですよね。


憧れのDB9ですよ。

水の流れを感じさせるような流線型が美しいですね。
あれれ、日本国内ではセミオートマしか出ていないのか…。
残念。
買わ(え)ないけど。


内装。

これは凄そうだなぁ。
重量感たっぷり。


Rapide S。

先日の立体駐車場で目撃した車種ですね。
あと六本木ヒルズで金持ちそうな3人家族も乗っていました。


Rapide Sの内装。

Mさんによると、後部座席もゴージャスなだけでなく、細かいところまで使いやすさが配慮されていたとか。
しかもその工夫がこれ見よがしでなく、しかも安っぽくないような仕上げとの事です。


V8 Vantage。

これもカッコ良いですなぁ。
MT車ありですよ、旦那。
左ページ左下の写真はエンジンキーですね。
本体は透明で、それを運転席・助手席の間、センターに差し込むと、ゆっくり引き込まれていく仕組み。
ドアの開閉もですが、急ぐ日常ではなく、車との時間そのものをゆっくり楽しんでね、というコンセプトなのでしょう。


どうせ車を買えないのなら、せめてバッグや椅子だけでも…という人が居るのか居ないのか分かりませんが、やはり革皮カワなんですね。


アストンのショウルームではボンドカーことDB9と、4ドアのRapide Sを見せてもらったそうです。
外観からして美しいフォルムと仕上げだったとか。
お値段も2千万円ですからね。
家が買えますからして。


DB9の車内に入ろうとすると、まずドアの開け方が分かりません。
普通はドアノブを手前に引っ張り出せるようにくぼみがあるのに、これにはそれが無いのです。
どうしたものかと思い、しかしお店の人に訊かないでカッコ良く乗り込みたかったので、試しにノブを押してみたら浮き出て来ました。
それを引っ張ると、「ぼすっ」という気圧ドアのような音と共にドアが少し開いたそうです。
それを手で引きあけて乗り込むのです。
ひゃー。
元々は機能的なものとはいえ、ちょっとした儀式になりますが、それがオーナーの心をくすぐるのでしょうね。


内装も恐ろしく豪華で総レザー。
しかし起毛部分と本革部分、さらに金属部分との触感の違いも明確で、見た目だけではなく素材の温度差もアクセントを付けています。
計器類もぎゅぎゅっとセンターに寄っていて、使いやすさも配慮されたレイアウト。
丸いメーター類もメカニカルでドイツ車の影響があるのかな、と。
細部にまで非常にこだわっていてゴージャスなのに、これ見よがしではなく、いわゆる成金趣味では全くありません。


Mさんは特に車に詳しい訳でもないそうですが、これは欲しい!と思ったそうです。


所有欲を満たす高級品って、そのモノとの時間を楽しむ、というものでもあるのですね。
アストンの場合は、上記ドアの開閉や、写真にコメントしたエンジンキーの動作といったゆったりとした動作と、オーナー自身がそれを楽しむ時間にも表れているのでしょう。