days of cinema, music and food

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Expanded Original Motion Picture Score "The Fury"


ジョン・ウィリアムズの傑作スコア『フューリー』サントラ盤をご紹介しましょう。


2枚組のCDで、内1枚は指揮はウィリアムズ自身、演奏は名門のロンドン交響楽団です。
但しこれは実際に映画に使われたものではなく、サントラ盤LP用の録音なのですね。
よって演奏に粗さは無く、聴きやすいものになっています。
当時はヴィデオグラムなど無かったので、サントラLPは映画鑑賞後に自宅で追体験する為の関連商品として、商売が成り立っていた時代ですからね。
こういう贅沢な事も出来たのです。
もう1枚は実際に映画に使われたもの。
オケのクレジットは無いので、恐らくスタジオ・ミュージシャンによるものでしょう。
演奏はロンドン交響楽団に比べて粗いものの、勢いがあります。


いや、勢いがあったのは演奏だけではありません。
1970年代のウィリアムズ自身がそうでした。
アクション、スリラー、人間ドラマ、恋愛もの、コメディと、多彩な楽曲で楽しませてもらいました。
これもその一つです。
近年ならば絶対に書かないであろう、シンプルで分かりやすく、耳に残る旋律を聴かせてくれます。
不気味で荘厳、スリリング、堂々。
こんな単語が脳内に浮かびます。


映画は好調時のブライアン・デ・パルマらしく、ハッタリの効いた超能力スリラーになっていました。
テレビ東京の『木曜洋画劇場』でのカット版鑑賞が、私の初デ・パルマ体験。
華麗なカメラワークに魅了されたものでした。
それで一度でファンになりました。
近年の映画にはガッカリさせられるけど、それでもまだ追いかけてしまうのです σ^_^;


ともあれ、これは素晴らしいスコア、傑作スコアです。
幾度も繰り返して聴いてしまうのです。