days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

The Call


中々面白そうなスリラー、『ザ・コール [緊急通報指令室]』のミッドナイトショウに行って来ました。
公開初日の23時50分からの回は私を入れて8人の入りです。


911番(日本の110番)緊急通報センターに勤務するベテラン・オペレーターのジョーダン(ハリー・ベリー)は、少女ケイシー(アビゲイル・ブレスリン)からの電話を耳にする。
ケイシーは連続殺人鬼に誘拐され、車のトランクから必死の電話を掛けて来たのだ。
ジョーダンは自らの持てる能力のありったけを、この事件にぶつけようとするが。


贔屓のハリー・ベリーは大熱演、やはり上手いです。
映画の緊迫感も盛り上げていましたよ。
ハイテク化されたコールセンターの様子や、次々と彼女が繰り出す誘拐後の対策としての知恵の数々等、ハウトゥ物としてもかなり面白かったです。
ブラッド・アンダーソン監督作品、私はお初。
以前、友人YSからもらった『セッション9』のDVDもまだ観ていなかったのです(^^;
緊張感満点の演出は上手く、過去の作品も観たくなったくらいでした。


しかしこの映画、かなり面白く楽しませてくれるものの、終盤の展開とラストは頂けませんでした。
荒唐無稽と言って良いでしょう、安手のホラー映画のような展開を見せるのです。
私は安手のホラー映画も好きだが、あれは最初から安手のホラー映画の顔をしているのだから楽しいというもの。
こちらは頭脳派スリラーの顔で始まりながら、何でこんなになるのか、とがっかりしてしまいました。
観客受けを狙った脚本なのかも知れませんが、私としては最後まで電話を使ってのオペレーターと少女の共同作業で、犯人と対決していく流れで通してもらいたかったです。
リアリズムにツイストを交えた映画にしてくれれば、満足感も高い映画になったろうに。


面識のない者同士が携帯で繋がり、片方が誘拐されているという設定は、故デヴィッド・R・エリス監督、キム・ベイシンガー主演のスリラー『セルラー』を思い出しました。
あちらを再見したくなりましたよ。