days of cinema, music and food

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"Casino Royale" on Blu-ray Disc


数日間空きましたが、BDで『007 カジノ・ロワイヤル』を観ましたよ。
今の所シリーズで最長上映時間145分の大作なので、二夜に分けての鑑賞です。
それまで全作観ていたし、好きな作品、楽しめた作品はあったものの、特にファンという程でもなかったこの007シリーズに入れ込むきっかけになった映画です。
とにかく、初のブロンド・ボンドであるダニエル・クレイグのカミソリのように切れ味鋭い、動きの早いボンド像は鮮烈でした。
冒頭の意表を突く荒いモノクロ映像に始まり、ダニエル・クラインマンの素晴らしいタイトル・デザイン、その後に続くパルクールを駆使したダイナミックで目も眩むアクションと、マーティン・キャンベル監督の最高傑作でもあります。
ポール・ハギスらの脚本も、フィル・メヒューの立体感のある撮影も、スチュアート・ベアードの緩急ついた編集も抜群!
絵的にも良いショットが多いく、デヴィッド・アーノルドの元気なスコアはいつ聴いても楽しい。
今のサム・メンデス路線ではアーノルドよりもトーマス・ニューマンの方が合っているのでしょうが、またアーノルドのスコアも聴きたいものです。
エヴァ・グリーン演ずるヴェスパー・リンド登場場面はいつ見ても最高!
ハンドバッグをドサと座席に放り投げてから「I'm the money」と吐き捨てるように言うのだものね。
アクションとドラマの融合という点でもこのシリーズでは異色の、ポーカーの場面も緊張感があって、傑作です。


このシリーズにしてはアクション場面は少な目です。
それらアクションは、ドラマを前進させる為という必然度が高いもの。
スカイフォール』も好きですが、全体的に堅苦しくて。
アクション場面の少なさよりも、そちらが気になります。
素晴らしい映画ですし、大好きなのですが。
なのでこの映画がクレイグ・ボンドの最高作かな、と思います。


観直したら、ダニエル・クレイグもデイム・ジュディ・デンチも若くて驚きました。
スカイフォール』はどちらも役柄上、というのはありましょうけどもね。


さぁて『スペクター』への期待が高まりますよ!