days of cinema, music and food

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"Spectre" on Blu-ray Disc!!


『007/スペクター』BDの特典映像を観ました。
本編は鑑賞済みで、劇場で観た時よりも楽しく見られました。


冒頭、仮装を脱いだらスーツというのも007らしい。
トム・フォードのピチピチスーツがまた、カッコ良いですよね。
そこに続く、葛飾北斎春画「蛸と海女」オマージュの蛸と美女の絡みもある、ダニエル・クラインマンのデザインによるタイトル・シーケンスも最高です。
悪の組織スペクターといったら蛸ですからして。
またモニカ・ベルッチがクレジットされるときにコレなのは、狙っているのではないでしょうか。
但し戸田奈津子の訳詞はいただけません。
「writing's on the wall」を「定められた運命だから」というのは何で?????
「不吉な予感」といった慣用句なのにね…。
パッケージソフト化の際に直せば良いのに。
アストンマーティンDB10は、近年のボンド映画の中で1番大活躍したボンドカーですね。
夜のローマ市街でのカーチェイスは爽快感があります。
雪上の追撃場面では、トーマス・ニューマンのアクション・スコアも冴える冴える。
こんなに鳴らす人とは思いませんでした。


ラストでは美女と車と両手に花のボンド。
レア・セドゥーは正統派美女ではないけれど魅力的ですね。
本作ではプロデューサーの1人ともなったダニエル・クレイグは、これが最後のボンドでも恨みはありません。
もうやることやったですからね。


ホイテ・ヴァン・ホイテマの撮影は、前作『スペクター』のロジャー・ディーキンスの光と影の芸術に比べるとフラットな映像だけれども、娯楽路線回帰作に相応しいと思います。
本作であのディーキンスの陰影たっぷりの映像だったら、不要に重くなっていただろうから。
近年の大作アクションに珍しくフィルム撮りの本編画質は、高解像度で見渡しも素晴らしい。
ディスプレイによってデジタル撮影っぽく見えるのも面白いですね。
単にディスプレイの調整なんでしょうけれども、我が家のディスプレイではフィルムっぽく見えました。


特典映像は少々寂しくて、もっとてんこ盛りを観たかったです。
何年か後に出る2枚組まで待ってくれ、ということかも知れないですが。