days of cinema, music and food

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9つの歌


PAL対応ばっちりになったので、早速欧州土産のPAL DVDで映画を観ました。マイケル・ウィンターボトムの『9 Songs ナイン・ソングス』です。


↓国内盤DVDです。

9 Songs [DVD]

9 Songs [DVD]


映画は回想形式です。南極大陸でイギリス人青年マット(キーラン・オブライエン)は、恋人のことを思い出します。ライヴ会場で知り合った奔放なアメリカ人学生リサ(マーゴ・スティリー)とのセックス&ロックの日々を。


ということで、実際のコンサート会場とセックスを交互に描く1時間強のショート・フィルム。ナルホド、肉体は密接でも心は離れていくんだな、というテーマは分かりやすい(と、解釈しました)。これが日本公開版だとボケボケ修正だらけで、テーマもボケボケになってしまいそう。役者たちも覚悟して撮影に臨んだだろうに・・・。恋愛の持つ肉体性と精神性の相関を、特に肉体の面から切り取った視点は鋭いと思います。デジタルヴィデオカメラ撮影の映像は、生々しく俳優たちの肌を映し出すし。マーゴ・スティリーはモデル出身で演技初体験らしいけど、自然な演技で良かった。こういう映画に合っていたと思います。


でも、うーん、面白いかどうかは別ですねぇ。まぁ、ウィンターボトムらしい、感情のざらざらとした肌触りは健在だし、それは好きなのですけど。ま、後はスペイン盤なので、当然字幕はスペイン語。細かいニュアンスが分からなかったので、今1つの印象だったのかも知れませぬ。


それと、実は1番期待していたマイケル・ナイマンのライヴ場面が短かったのが残念でした。ナイマン先生のピアノ独奏が見られたのは良かったけど、プライマル・スクリームとか他のアーティスト並に、もちっと長く映して欲しかったな。