days of cinema, music and food

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ダ・ヴィンチ暗号


『天使と悪魔』に引き続き、ダン・ブラウンのベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』(The Da Vinci Code)を読みました。
象徴学教授ロバート・ラングドン教授もの第2弾でもあります。


私が読んだのは通常のハードカバー版でしたが、こちらは写真や図がたくさん掲載されている愛蔵版です。


ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版

ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版


ルーブル美術館館長が殺害され、パリ滞在中のラングドン教授は容疑者として警察に追われながらも、暗号解読の専門家ソフィーと共にキリスト教を根底から揺るがしかねない事件の真相に迫ります。


相変らず危機また危機、謎また謎、薀蓄また薀蓄で、読んでいる間は面白く読ませます。その一方で、登場人物が単なる記号なのも相変らずです。ブラウンは人物描写とかにまるで興味は無い作家なのでしょうね。だから、小説としての充実感を求める向きには合いません。読み捨て娯楽小説として読むには十分面白いのですが。


現在、ロン・ハワード監督、トム・ハンクス主演で映画製作中ですが、小説そのままでは映画にならなさそうです。というのも、キリスト教関係者から猛反発を食らいそうな内容だからです。
暗号とか謎解きは、読むのは面白くとも映画では必ずしもそうではないので、大胆な脚色は大歓迎です。薄っぺらいラングドン教授も、ハンクスが魅力的にしてくれることでしょう。


小説を読んで少々残念だったのは、『モナリザ』が大して出てこないこと。『最後の晩餐』を面白く扱っているので、良しとしましょうか。


写真は昨年秋に訪れたルーブルでの『モナリザ』周辺の模様。真ん中一番奥にちょこと見られるのが、その『モナリザ』です。夕方ともなるとこの有様で、絵に近付くのも至難の業です。
数年前に訪れた時は陳列している部屋も違い、柵も無く、朝一だったので人も少なく、ガラスケースに近寄って、ダ・ヴィンチの筆さばきもじっくり観察出来ました。
現在は入り口に近い部屋になり、柵もあるので、じっくり観るのは難しいですね。朝一ならば違うのかも知れませんが。