days of cinema, music and food

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Black Jack-The best stories by Osamu Tezuka


最近、手塚治虫づいています。
今、ブックオフでちまちまと買っているのが、言わずと知れた名作『ブラック・ジャック』です。
『Black Jack-The best 14stories by Osamu Tezuka』と銘打ったハードカバーは、出版当時に意表を付いた装丁で話題になりましたが、それの文庫本版を買っています。


この漫画を読むのは20年以上振り。
小学生の時分は、随分と気持ち悪い描写が強烈でしたが、救いの無さ、ペシミスティックな中に現れる一筋の希望といった物語が、何よりも鮮烈な印象を残したものです。
今読んでもテーマは全く古びていません。
むしろ今読むべき作品なのでは、とさえ思わせます。
患者の命を救うべく奮闘・葛藤するブラック・ジャックの対極として登場する、望む者に安楽死させるドクター・キリコの存在など、考えさせられてしまいます。


先日書いた『火の鳥』感想の時の繰り返しになりますが、とにかくパワフルです。
少ない紙数の中で凝縮したテーマや物語性、人物描写や洞察の深さなど、漫画の中で出来ることを最大限に生かした完成度が凄い。
しかもこれ、週刊誌への連載なのですから。


暫くは巨匠の作品に浸れそうです。


Black Jack―The best 12stories by Osamu Tezuka (1) (秋田文庫)

Black Jack―The best 12stories by Osamu Tezuka (1) (秋田文庫)

Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (2) (秋田文庫)

Black Jack―The best 14stories by Osamu Tezuka (2) (秋田文庫)

Black Jack―The best 15stories by Osamu Tezuka (3) (秋田文庫)

Black Jack―The best 15stories by Osamu Tezuka (3) (秋田文庫)