days of cinema, music and food

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21世紀を創造(デザイン)する ルイジ・コラーニ


先日、美容院で雑誌『pen』をぱらぱらとめくっていたら、未来のデザイン特集が組まれていました。
内容は主に自動車関係のものが多かったのですが、その中で懐かしい名前に再会したのです。


その名前はルイジ・コラーニ(Luigi Colani)。
ドイツの世界的に有名な工業デザイナーです。

公式サイト:『pen』2006年10月15日号


どういう理由だか父に買ってもらった、今回ご紹介するこの作品集。
確かドイツの文具メーカー、ペリカンのボールペンを買ってもらって興味を抱いたのがきっかけだったか。
横から見るとブランド名のペリカンを模しながらも、グリップ部の断面がアールを取った三角になっていて、意外にも使い易い。
そこで買ってもらった本書には色々な模型の写真が紹介されており、子供心をくすぐったのは理解出来ます。


この人のデザインは中学生の私には衝撃的でした。
「自然界には直線などない」「自然は最高のデザイナーだ」と発言したのでも有名ですが、とにかく過剰なまでの曲線の多様はダイナミックです。
この特徴は何をデザインしても失われていません。
バイク、自動車、船、飛行機などから始まって、ハイヒール、ボールペン、食器、水道栓、衣服などまで、一貫しています。
時には「曲線美」などではなく、異様と形容しても良いものがある強烈さです。


今から見ると「人に優しい」とは言えないようなデザインも多く見られ、そういった点では古いと言えましょう。
しかし独創的でダイナミックな作品の数々は楽観的な未来志向を彩り、見ていて楽しいものとなっています。