Marie Antoinette
新宿バルト9で観て来たのが、ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』。
ソフィア・コッポラ作品はお初になります。
無論、父のフランシスも製作に絡んでおり、そのゾエトロープ・スタジオ作品でもあります。
映画の出来はと言うと・・・観ている間はとても楽しい。
放蕩で淫蕩な印象を持つ人が多いと思うマリー・アントワネットを、普通のパーティガールとして描いています。
楽曲もスージー&バンジーズや、バウ・ワウ・ワウなどのガーリー・ミュージックを多用し、パーティーガール感を強調しているのもよく分かります。
一般的に美貌の姫の役に、Girl next doorなキルステン・ダンストを起用したことでも、その意図は十分過ぎる程に伝わります。
綺麗な映像とノリの良い歌、テンポの良い編集で賑やかし楽しなのですが、肝心のヒロインを単なるお祭り騒ぎ女子としてしか画いていないので、終盤になってベルサイユを脱出せずに夫と共に運命を共にする心情が全く伝わらず、唐突な印象を抱かせるのが致命的。
派手で甘いけど何も残らない、綿菓子のような映画でした。